日本企業のIoTへの取り組み-理想と現実にギャップ
ガートナー ジャパン(株)は、日本企業によるIoT(モノのインターネット)への取り組みに関して調査結果を発表した。
国内外で新たなテクノロジに対する関心が高まる中、IoTは人工知能(AI)と並び大きな注目を集めており、こうした状態は今後数年にわたり続くとみられている。
ガートナーは2018年2月、従業員数500人以上の日本企業を対象として、IoTの推進に関する調査を実施。その結果、企業はIoTがビジネスに大きな変革をもたらすものであると期待している一方で、経営者のIoTに対する理解、ビジネスの変革への決断、IoTを推進する人材、テクノロジの成熟度などに懸念を抱いているという実態が明らかになった。
今回の調査において、自社のIoT推進体制に関して、慣習やルールを刷新する決断力が足りないと感じているかとの質問に対して、「そう思う」と回答した企業は調査対象全体の57.7%に上った。また、IoTの推進体制を確立済みである企業に絞って回答を集計すると、その割合はさらに高くなり、80.3%の企業が決断力の不足を感じている現状が浮き彫りになった。また、テクノロジ人材が不足していると回答した割合は、調査対象全体では5割程度であったのに対し、IoTの推進体制を確立済みの企業に絞って集計すると、7割近くに達した。
IoTに関わるテクノロジへの関心と取り組みについて質問した結果では、実際に検証を始めているテクノロジの上位3つに、「デバイスの内部あるいは環境を把握するセンシング・テクノロジ」「プライバシーを保護するテクノロジ」「デバイスをコントロールする制御テクノロジ」が挙げられた。もっとも全体としては特定のテクノロジに関心が偏ったり、検討が進んだりしているわけではなく、さまざまなテクノロジが注目され、取り組みが行われているという状況が明らかになっている。その一方で、関心はあるものの、テクノロジの成熟度が十分でない、テクノロジを理解している人材がいないなどといった理由から、手を付けられていない企業の割合が実際に検証を始めている企業の割合の約2倍もしくはそれ以上に及んでいることも明らかとなった。
ピックアップ
-
注目コンテンツ
価値協創で新たな潮流|JOL、フルオートで両面フチ付きラミパウチ
-
注目コンテンツ
アイフィスジャパン、PDF書出し&プリフライトチェック時間を大幅削減
-
躍進企業
小松写真印刷(山形)、3,000通し以下をデジタル印刷に移行 -「品質の制約なし」
-
躍進企業
太洋社(岐阜)、PTS導入でプリプレス工程の人手不足を解決
-
注目コンテンツ
nearby、デジタル名刺「nearbyカード」が進化〜モトヤが販売代理店契約
-
特集
page2025、テーマは「共奏」〜リアル展示会は2月19日に開幕
-
躍進企業
スマートグラフィックス(埼玉)、CTPトランスポーターと連携〜自動化・省力化で生産効率を最大化
-
特集
新盛インダストリーズ、凸版輪転ラベル印刷機「TCR-200 Tutti」で現場環境を「劇的」に革新
-
躍進企業
今野印刷(宮城)、見える化が劇的に進化〜刷版工程の98%以上の自動化達成
-
特集
出版の「合理性」急務[ミューラー・マルティニジャパン 五反田隆社長に聞く]
-
特集
挑戦と革新の1年[エコスリージャパン 岡本勝弘社長]
-
特集
コダックジャパン、オフとデジタルで印刷業界にコミット
