レーザー加工機「KBD Pro-vision340SⅡ」でデザイン・提案幅が拡大
原点回帰-「紙」の印刷需要創出へ〜BtoC、インバウンド狙いの商材も
データと「誤差なし」で最小0.3mm幅のレーザー加工が可能
実際にサンプルを作成しているオペレーターに聞くと、「KBD Pro-vision340S II」の最大に評価できるポイントは、超微細なデザインでも、データと「誤差なし」でレーザー加工できる精度の高さだ。抜く・彫るなどの加工を最小0.3mm幅まで行うことができ、金沢生産部の是安大樹部長は「同じものを何十枚と抜いても、まったく同じものを作成できる」と、精密な加工精度をアピールする。

そして、その精密な加工精度を裏付けるコメントがある。紙によってはレーザーを当てると熱で焦げてしまう場合もあるが、その対策として同社の岡田オペレーターは「出力の強度を弱くして、数回なぞるようにして抜いている」。誤差があればそれは不可能なことであり、同機の加工精度の高さを証明していると言えるだろう。「紙によって最適な出力の強度があると思うので、経験を重ねながらノウハウを積んでいきたい」(岡田オペレーター)
また、加工スピードについてはデザインによって異なるが、実演してもらうと、名刺ほどのサイズで20秒程度、ハガキほどのサイズで37秒程度であった。岡田オペレーターは、「体感としては、十分な速度だと納得している」と話した。
紙の価値を生む新商材の開発へ
同社では、「紙の可能性を拡げる」ための新商材を開発するプロジェクトチームを発足している。是安部長は「マーケティンググループと協力しながら意見も聞きつつ、既存設備を活用した新商材を開発していきたい」としており、「KBD Pro-vision340S II」がその重要なファクターを握っていることは間違いない。是安部長は「展開次第では、東京本社にも同機を導入したい」と話す。

また、杉山氏は「BtoCを展開するための女性のチームも立ち上げた。BtoCの商材はBtoBにも活用できると思うので、シナジー効果を生んでいける商品を開発したい」と展望する。そして石田部長は「紙の可能性を拡げていくため、質感など材質も追求していきたい」としており、これにより紙の需要創出に努めていく考えだ。同社では、デザイン・提案の幅を拡げる「KBD Pro-vision340S II」へ大きな期待を抱いており、これによる高付加価値商材の開発に注目したい。
