エコリカ高演色LEDランプ683本を亀岡工場に設置
リンティングディレクター4名が比較・採点〜「総合力」でエコリカを採用
あらゆるメーカーを比較して検証
「オフセット印刷とデジタル印刷やインクジェットプリンタでは波長が違うと見え方が違ってくるため、それが見え方によるトラブルで一番多い」(戸田氏)
同社では高演色LEDランプを検討するにあたり、そのようなトラブルが発生しないよう、あらゆるメーカーの高演色LEDランプの演色評価数を慎重に調査。また、設置の簡便さ、価格なども検討材料にした。さらに実際に高演色LEDランプを設置している現場に印刷物を持ち込み、「目視」でも検証した。
そして、同社の「色のプロ」である4名のプリンティングディレクターが様々な項目を評価・採点して得点化。結果、点数ではエコリカの「超高演色モデル」が第1位となったようだが「当社で納入する本数を考慮すると、予算的にオーバーしていた。最終的に『総合力』でエコリカの高演色モデルを採用することに決めた」(戸田氏)。
そして、同社は検証開始から半年後の2021年8月、第1弾として440本のエコリカLEDランプを設置。その後も定期的に注文し、2022年12月時点で合計683本を設置した。
「廊下と刷版室、カレンダーをストックする倉庫を除き、基本的に『色』を見る可能性のある場所はすべてエコリカLEDランプに切り替えた」(戸田氏)。
実績と「改善・進化」する開発姿勢を評価
高演色蛍光灯からエコリカ高演色LEDランプに切り替えて、現場の反応はどうなのか。戸田氏に聞くと「やはり高演色の蛍光灯は暗かったようで、社員は機械のメンテナンスのときなど、頭にライトを着けて作業を行なっていた。明るさが確保されたことで、そのようなこともなくなり、すごく喜ばれている」とのこと。また、「印刷現場は色だけでなく、ゴミや汚れ、印刷不良も見つけなければならないので、品質保証の上でも適切な光源は欠かすことができない」(戸田氏)と話す。


亀岡工場のLED化はこれで終了し、次は京都市中京区にある本社の製版現場、そして東京営業所の校正室のLED化を進めるというが、「もはやエコリカ以外は考えていない」(戸田氏)ということだ。
その理由として、戸田氏はエコリカのメーカーとしての開発姿勢を高く評価し、信頼していることを説明する。
「実は、クライアントから校正室のコンサルを依頼された際に測ったエコリカの高演色LEDランプの数値が、その後改めて調査したところ数値が改善されていた。メーカーとして改善・進化する努力をしていると分かり、それが信頼につながった」(戸田氏)。
実績もさることながら、メーカーとしての開発姿勢を高く評価しているようで、取材の最後、戸田氏は「エコリカを採用して本当に良かった」と、しみじみと語っていた。
