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モトヤ(大阪)

業界発展支えて100周年〜モノ売りからコト売り商社へ

補助金申請支援に成果

 「顧客貢献事業として平成24年からものづくり補助金申請支援活動を行っております。せっかくの国の支援施策を如何にして業界に反映させていくか、随分苦労もしましたが、大号令のもと社員たちが本当によくやってくれました。感謝しているし、誇りに思います」と、従業員の協力、ヤル気に感謝の念を表しており、また、これまでのご自身と会社にとって共に考え、時には喧々諤々しながらも行動を共にしてきた森田恭市氏(常務・専務を歴任し、現顧問)の存在は大きかったようだ。

 「ものづくり補助金の経験から、東京都助成金、IT補助金、省エネ補助金、そして事業再構築補助金など数多くの補助金申請業務に携わってきました。成果も十分出せており、お客様にも喜んでいただいております。申請だけはお受けしておりません。一緒に申請するパートナーと考えるからです。設備する機器はお客様が選択されますが、その機器が導入後活躍しているか、もし活躍していないのなら何が問題なのかを、一緒になって考えさせていただきたいと思っております。関連の資材などを販売させていただき、日々お客様に寄り添っていきたいと考えております」

 平成24年の取り組み以後、自慢すべき多くの採択実績を上げている。この成果は印刷機材販売上に信頼を介在させることになり、モトヤの「特長、強み」と言える。

環境問題への取り組み

 印刷会社の職場環境を考え、印刷会社の社員の健康を守る商品として環境と価値を追求した資材「ECO no MIST」の販売を開始している。

 「印刷現場の環境問題についてはよく考えていただかなければなりません。企業にとって社員は大切な財産です。財産を無駄にしてはいけません。若い社員が入ってこないのはどこに問題があるのでしょうか。トップダウンで環境を変えなければ取り残されてしまいます。また、これからの業界を考える中で、手軽で環境問題にも対応、印刷会社さんが一般企業へ提案できる屋内のサインシステムが見つかりました。デザインを施したファブリック(布)の周囲にラバーを縫製し、アルミフレームの溝にはめ込むだけの簡単施工サインシステム『LUFAS』で、令和元年から販売を開始。スタンド、壁面、天井、吊り下げタイプがあり、空港などの大型施設や商業店舗などでお使いいただいています」

『コト売り』商社としての強みを発揮

 社長就任後、機材販売から販促支援、システム提案、そして環境対策から経営支援まで相次いで商品を増やし、事業を拡充して現在に至っている。印刷DXへの取り組みとして、定期的に取引する商品の発注書をWeb上にまとめ、スマホやPCからいつでも簡単に発注できる「モトヤe-LINE」を開設、同業他社とは一味もふた味も違った業界貢献を目指して今日を迎えた古門社長。

 「私たちの願いは業界の活性化、顧客への利益貢献です。いまコロナ禍にあって業界は受注環境が激変し、資材も値上がりして厳しい状況です。加えて企業の社会的責任の一端として環境対応が一層強く求められていくでしょう。ご承知の通りいま、世界で気候変動による自然災害が多発しており、地球レベルで地球温暖化防止への取り組みが行われています。日本も2030年までに二酸化炭素を2013年比で46%の削減、2050年には温室効果ガス排出をゼロにするカーボンニュートラルを目指しています。製紙メーカーの森林事業やプラスチック、ビニール袋使用の削減、あるいは廃止など様々な取り組みが進んでおり、脱炭素社会実現に向けた大きな投資も行われています。印刷業界も環境保全の観点から今後さらに強い対応が求められていくと思います。そんなことを総合して私たちは、SDGsへの取り組みを意識しながら皆さまと一緒になって経営、環境問題、そして生産の効率化などを提案し、『コト売り』商社としての強みを発揮していきたいと思います。これまでの感謝を表す意味からも、お客様思考の考えをより強くして喜ばれる企業、必要とされる集団であり続けること。そして儲けていただくことにしっかりと軸足を置いていきたいと存じます」と語る。

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