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渋谷文泉閣(長野)

「安全面」の不安を解消〜勝田断裁機を初導入

ソフトクランプなどの安全機能を評価

安全性を追求する真摯な企業姿勢に信頼感

 同社では、創業時から現在に至るまで、本文用の断裁には某メーカーの断裁機を使い続けている。断裁精度やサービスには何ら問題はないようだが、安全面については「昔のように大怪我をすることはなくても、指を挟んだり、爪を剥がしたりするような小さな怪我、細かい事故は時折起こっていた」と渋谷社長。常に安全面での不安は付きまとっていたようだ。

 3年ほど前から、長野県に勝田製作所の大阪の若手営業マンが頻繁に売り込みにくるようになった。これまでは、他メーカーの断裁機を使用するなど考えたこともなかった渋谷社長だが、「うちは他社の断裁機を使っているからいらないよと断っても、『勝田の断裁機は安全性が高いので、ぜひ一度使ってください』と一生懸命に売り込んでくる。県内でも有名であった」(渋谷社長)

 その営業マンは、安全性への取り組みを熱心に話してきた。渋谷社長はその熱意にも押され、改めて話を聞くことにしたという。そこで感じたのは、現場の声も集約して、「いかに怪我をしない高性能な断裁機をユーザーに届けるか」というメーカーとしての真摯な企業姿勢であったという。

 「勝田製作所の断裁機は、ソフトクランプなどの安全装置が優れていることはもちろん、現場からフィードバックして蓄積されてきた作業中に起こり得る事故や怪我の膨大なデータを解析しており、他社に先んじて安全装置として具現化してきた企業姿勢にも感銘を受けた」(渋谷社長)

 そして、そのように感じているのは渋谷社長だけではないようで、10台以上の断裁機を他社メーカーから勝田断裁機に総入替えした、ある印刷会社のエピソードも紹介してくれた。

 「その印刷会社はそこそこの規模で某メーカーの断裁機を10台以上使用していたが、ある時に断裁事故が起きてしまった。そのメーカーに改善策を求めたが、満足できる回答は得られなかった。そこで数社の断裁機メーカーに安全面のプレゼンテーションを行ってもらったところ、勝田製作所の取り組みは抜きん出ていたようである」(渋谷社長)


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怪我の心配なく断裁作業を行えるように

オペレーターも安全装置には全幅の信頼

 現在、同社ではベテランと若手2名のオペレーターが勝田断裁機を担当しているという。勝田断裁機を導入とほぼ同時期に断裁作業を覚えた若手オペレーターは、従来の断裁機と勝田断裁機の性能を中立的な立場で比較することができるが、ソフトクランプなどの安全装置には全幅の信頼を寄せているという。

 「クランプの押さえ圧は他社メーカーの断裁機よりもはるかに軽い。一般的に押さえ圧は100〜150kg位と思うが、勝田断裁機のソフトクランプ機能を使えば、押さえ圧は20〜30kg程度。仮に指を挟まれたとしても、子供に踏まれた程度であるため多少は痛いかも知れないが、怪我をするという心配はなくなった」(渋谷社長)

 また、同社では安全機能のほか、断裁機の刃物交換が簡単に行える「スマートチェンジ」の機能も高く評価している。ナビゲーション機能により、不慣れな初心者でも簡単に刃物交換が行えるというものだ。断裁機のオペレーターは「液晶画面でナビゲートしてくれるため、微調整の時間も含め、感覚的に従来機の交換時間を4とすれば3の時間で交換できる」と話す。

 また、もう1社の断裁機と比べてもグリスアップなど注油の回数が少なくて済むため、当初、大阪と長野という物理的な距離の問題に不安な部分もあったようだが、渋谷社長は「搬入据付時に適正な状態に調整していただいておけば、さほど頻繁なメンテナンス、調整は必要なく、今のところ不自由さを感じたことはない」と、今後も安心して使い続けていくことができる断裁機であると確信しているようだ。

本づくりで世の中に貢献へ。夢はクータ・バインディングの教科書採用

 「文字・活字文化を発展させる一翼を担っているという使命感を持ちながら、今後も本づくりで世の中に貢献していきたい」(渋谷社長)

 将来の夢は、クータ・バインディングを教科書に採用されること。渋谷社長はこれまで幾度も文部科学省に足を運び、優位性をアピールするなど、その実現に向けて歩みを進めているという。

 丈夫で読みやすく、美しい製本--。そのために同社は今後も製本技術の研究・開発に努力していくという。今後の事業展開に業界内外の注目が集まることは間違いなさそうだ。同社のさらなる発展に期待したい。

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