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朝日オフセット印刷(神奈川)

あらゆる社内情報を共有して「見える化」〜デジタル移行の転機に

PSC 印刷業務管理システム「刷衛門」導入

印刷予定が格段に組みやすく〜段取り時間の短縮にも

 PSCの業務管理システム「刷衛門」の導入から2年。LIMEX推進プロジェクトネージャーである佐藤秀和事業部長は、営業面でのメリットについて、情報共有のスピードが早くなったこと、そして棚卸しが早くなったことなどを挙げる。

 「請求漏れの追跡が簡単になり、工期の遅れにも早い段階から気づけるようになった。手書き伝票の頃は何かが遅れていても当人にしか分からなかったが、情報共有により早い働きかけができるようになった」(佐藤事業部長)


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情報共有のスピードが早くなり、予定も組みやすくなった

 そして、情報共有により各営業マンの「見積り」についても、適正価格で仕事が回っているかの指針になり、ジャッジもしやすくなったという。

 また、製造面での導入メリットについて、中野総務部長は印刷予定が格段に組みやすくなったことを一番に挙げる。

 「情報共有により、全員が状況を把握しているので、外注手配のタイミングや社内の印刷機を押さえる時間など、段取り時間を大幅に短縮することができた。導入前、Excelで印刷予定を打ち込んでいた頃と比べると、作業負荷も大幅に軽減されている」(中野総務部長)

 また、これまでは現場に指示を出す際も、個々に自由形式で指示を出していたようだが、これも統一され、「作業指示の統一」などのメリットにもつながったようだ。

 そして、経営者側から見てのメリットとして廣田社長は「これまでは『肌感』で、社員の能力を評価していたところもあったが、PSCの業務管理システム導入により、書面作成などから能力を正確に評価できるようになった。また、これにより一般社員だけでなく、管理者の能力も見やすくなった」としており、今後も「刷衛門」を最大限に活用しながらデジタル化を進め、ITにより業務効率化と生産性向上を進めていく考えだ。

新素材「LIMEX」で社会貢献へ〜「文化」を創れる会社に

 1946年に株式会社化した同社が位置するのは、鶴見・川崎の工業地帯。廣田社長はこの地域について「発展とともに公害を出してきた町」としており、印刷会社として、本業を通してどのように社会貢献していくかを常に意識した企業経営を行ってきた。そのような中、同社が近年、着目しているのが石灰石を原料とする新素材「LIMEX」だ。


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「LIMEX」を使用した印刷物の数々

 LIMEXへの取り組みは、社員の意識向上にもつながっているようで、中野総務部長は「LIMEXに取り組むようになり、印刷して終わりではなく、その後どうなっているのかを社員が意識するようになってきた。また、普通の紙をパルプ紙と呼ぶようになるなど、もともとの資源を理解して行動するようになってきた」と話す。

 また、佐藤事業部長は「環境負荷低減につながるLIMEXは、印刷会社にとっては使用するだけで社会貢献できるアイテム。しかし、これを広げることは当社だけではできない。同業の印刷会社にもメリットを訴え、印刷業界全体で普及に取り組んでいきたい」と話す。

 廣田社長は、「印刷物についても、どのように製造し、安全・安心に作っているということを『見える化』することが必要と認識している。印刷業として、それを最もやりやすいのがLIMEXである」としており、LIMEXで「文化」を創っていきたい考えだ。

 「当社は『文化』を創れる会社になることを目指している。そのためにも、LIMEXも一過性のもので終わらせたくない。それでは文化にはならない。同業の印刷会社とも協力関係を築きながら、次世代につないでいきたい」(廣田社長)

 「LIMEXは、我々の名刺のようなものである」(廣田社長)との言葉からも、同社のLIMEXにかける熱い想いが伝わってくる。LIMEXによる新たな文化の創出に期待したい。

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