ページの先頭です

大日本印刷、トーハン桶川センターの書籍製造ライン導入へ協議

 大日本印刷(株)と(株)トーハンは、トーハン桶川センター(埼玉県桶川市)への書籍製造ライン導入に向けた協議を開始することで合意した。取次の流通拠点内で書籍製造を行うことは、国内初の取り組み。新たな製造ラインは、DNP久喜工場(埼玉県久喜市)のデジタル製造機械の一部を移設する予定で、2025年度中の運用開始を目指す。

 DNPとトーハンは、2021年に出版流通改革に向けた協業を開始。読者と市場の需要に応じた商品供給を強化し、書店等での欠品を減らすことで、販売機会の増大に繋げる。こうした販売機会の増大等に向けて両社は今回、少部数から印刷するPOD技術を用いた「桶川書籍デジタル製造ライン」の新設を目指す。出版社と連携し、書籍製造用のコンテンツデータを預かり、需要に応じて少部数にも対応した印刷・製本を行い、注文から短時間での出荷・販売を実現する。

 全国の書店に配送する拠点であるトーハン桶川センターで書籍を製造することで、製造と流通の連動を強化し、デジタル印刷を取り入れた柔軟な供給体制を構築し、これにより読者の満足度を高めるとともに、書店や出版社の販売機会拡大を図る。また、これまで一時的な欠品や供給過剰によって発生していた返品の削減につなげ、出版サプライチェーン上の各プレーヤーの収益構造を改善していく。

注目コンテンツ