凸版印刷、新しい乳がん検査機の実用化を目指しIGSと協業
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凸版印刷(株)と(株)Integral Geometry Science(神戸市、以下IGS)は、微弱なマイクロ波を使用した乳がん検査「マイクロ波マンモグラフィ」の実用化に向け、凸版印刷からIGS社へ出資を行うとともに、器材開発での協業に合意した。凸版印刷は、乳がん検査の際に必要となる乳房表面座標シールをIGS社に提供していくとともに、今後の研究開発においても両社の連携を強化していく。
神戸大学数理データサイエンスセンターの木村健次郎教授らは、「波動散乱の逆問題」を世界で初めて解析的に解くことに成功し、その研究成果を基に高精度かつ瞬時に3次元画像を再構成するマイクロ波マンモグラフィのプロトタイプ機を開発、その実用化に取り組んでいる。
凸版印刷が提供する乳房表面座標シールは、マイクロ波マンモグラフィの測定に用いる部材。計測データをもとにした両側乳房の3次元構造の立体映像と、実際の生体表面の位置を対応させるために、マイクロ波を送信・受信するプローブと呼ばれる機器を動かす参考座標として使用される。