ミマキ、廃水約90%削減の捺染システム「TRAPIS」発表
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(株)ミマキエンジニアリング(池田和明社長)は、2023年6月にITMAで技術出展した「捺染顔料転写プリントシステム」を製品化した次世代捺染システム「TRAPIS(トラピス)」を今年6月に発売する。
「TRAPIS」は、同社のインクジェットプリンタ、専用インク、専用転写紙および同社推奨の欧州メーカー製の専用転写機で構成。これまでの捺染方式では、染色の前後処理による化学物質混合排水を大量に発生させ、環境問題とされている。また染色加工の工程が複雑であるため専門技術と知識を必要とし、さらに大規模な排水処理設備が必要など、導入場所の制限もある。
今回同社が製品化したTRAPISは、専用の転写紙にプリントしたデザインを、熱転写装置を使用して生地に転写し捺染が完了。そのため捺染工程における廃水がほぼゼロで、転写紙の製造工程において発生する廃水を含めても、従来の捺染プリント方式と比較して廃水を約90%削減する。従来の捺染システムのような大規模なスペースや排水処理設備も不要のため、省スペースで導入でき、布製品の流通の先端(店舗やデザインオフィスなど)で捺染ビジネスが行える。