DICグラフィックス、CO2排出量削減 - 低温乾燥型オフ輪インキ発売
DICグラフィックス(株)(甲斐敏幸社長)は、雑誌やカタログ、チラシ広告などの印刷時に使う低温乾燥型オフセット輪転印刷用インキの新シリーズ「Web World SYNERGY ECORE(ウェブ ワールド シナジー エコア)V2」を開発し、販売を開始した。
オフ輪印刷の工程では、印刷紙面のインキを熱風ドライヤーによって強制乾燥(紙面温度100℃以上)するため、それにともなうエネルギーコストやCO2排出量などに課題があった。加えて近年、印刷・情報用紙は製品群の多様化が進み、軽量化・下級紙化が見られる一方、厚みがあって見栄えの良い嵩高紙も増えている。これらの用紙はインキの着肉性が悪化するため、専用インキの使用やコンパウンドを添加するなどの対応が必要となる。
新開発のオフ輪インキは、一般と比べて印刷紙面の乾燥温度を約20℃下げることができ、印刷工程におけるCO2排出量を約20%削減。さらに、多様な印刷用紙に対応できるようにインキの低タック化を図り、印刷時の着肉不良などを防ぐことができる。
なお、植物由来のバイオマス原料を使用していることから、現在、日本有機資源協会のバイオマスマーク認定の申請手続き中である。