富士フイルム、新聞用完全無処理版の開発でGSC経済産業大臣賞受賞
富士フイルム(株)(助野健児社長)は、「新聞用完全無処理型印刷版の開発」で、(公社)新化学技術推進協会が主催する第19回「グリーン・サスティナブル ケミストリー(GSC)賞 経済産業大臣賞」を受賞した。
GSC賞は、人と環境にやさしく、持続可能な社会の発展を支える化学の推進に貢献した企業や個人の業績を表彰するもので、経済産業大臣賞は産業技術の発展に著しく貢献した業績を対象としている。
今回の受賞は、新聞用完全無処理型印刷版の開発により、従来現像工程で使用していた化学薬品、水、電気、廃液をゼロ化したことに加え、包装材料の大幅な削減を実現し、新聞印刷業界の課題である環境負荷低減に貢献したことが高く評価されたもの。新聞用完全無処理型印刷版「SUPERIA ZN-II」の使用により、新聞社1工場あたり年間2.4トンの化学薬品使用削減、12.1トンの水使用削減、12.6MWhの消費電力削減、3.9トンの廃液削減、2.4トンの合紙削減に繋がり、アルミリサイクル効果も合わせると、年間約390トンものCO2排出量削減に寄与する。国内の新聞印刷業界全体に広まれば6万7,300トンものCO2排出量削減に貢献できる。