リコー、1974年発売の「リファクス600S」が複写機遺産に認定

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(株)リコー(大山晃社長)が1974年に発売した世界初の一般事務用高速デジタルファクシミリ「リファクス600S」が、このほど(一社)日本画像学会が認定する「複写機遺産」として認定された。
複写機遺産は、日本画像学会がオフィスの文書処理業務に革新をもたらした歴代の「現存する」複写機に搭載された技術を後世に伝えるために認定するもの。
リファクス600Sは、公衆回線網に接続する世界初の一般事務用高速デジタルファクシミリ。1973年、発売に先立って日米間で行われた通信実験とその結果発表は、リファクス600Sの高速性と先進性を世界に向けて大きくアピールすることとなり、翌1974年、日米で同時発売され、ファクシミリのデジタル化のさきがけとなった。これを機に専用回線を用いた報道や鉄道などの特定業務用から、公衆回線網を利用した一般事務用へとファクシミリの活用が大きく拡大することなる。今日では「読み取り機能」「記録機能」「コピー機能」といったファクシミリの基本機能が、複合機として発展するなど、日本の通信分野に大きな貢献をしたとともに世界の先進的なデジタル技術発展の礎を築く第一歩となった製品といえる。