ページの先頭です

インキメーカー、相次いでインキ値上表明 - 資材コスト先行きに暗雲

 2019年1月からの印刷・情報用紙の値上げに続き、インキメーカーが相次いでオフセットインキの値上げを表明している。
 東洋インキは12月13日、油性ならびにUV硬化型のオフセットインキ製品を1月16日出荷分から値上げすると発表。値上げ幅は、1kg当たり枚葉・輪転インキが30〜50円、UVインキが100〜150円、新聞用輪転インキが20〜60円。また、12月19日に発表したT&K TOKAは、2月1日出荷分から、オフ輪インキで50円、枚葉インキで80円、UVインキで150円値上げする。
 さらに、12月21日発表のサカタインクスでも2月1日出荷分から枚葉インキで40〜80円、輪転インキで30〜60円、UV硬化型インキで100〜170円、新聞インキで30〜60円値上げ。12月26日発表のDICグラフィックスも同じく2月1日出荷分から、オフ輪インキで50円、油性枚葉インキで60円、UVインキで150円、新聞インキで60円値上げする。
 値上げの理由について、東洋インキでは「オフセットインキの原材料は、中国の環境規制強化やグローバル規模の素原料需給逼迫により、価格高騰の影響を受けている」とした上で、「なかでも、有機顔料やUV硬化型インキの光重合開始剤、油性インキのロジン系樹脂などの基幹原料は、中間体を含む原料生産のほとんどを中国に依存しているが、中国の環境規制強化によって多くの生産プラントが操業停止となり、需給バランスが悪化、大幅な原料価格上昇の要因になっている」と説明。さらに、「輸送費や荷役費などの物流コストが過去最高水準となっている」とし、各社とも「原材料価格の高騰」「物流コストの上昇」を理由に、これらコスト増をインキ製品価格に転嫁する形となる。

注目コンテンツ