精印堂印刷(沖縄)、破産申請へ-負債1億円
(同)精印堂印刷(沖縄県那覇市真地399-3、設立1968年11月、資本金900万円)は2024年11月末までに事業を停止し、破産手続きを弁護士に一任していることがわかった。負債総額は約1億円。
官公庁や旅行会社などに営業基盤を築き、チラシやポスターなどの印刷を手掛けていた。1998年にはデジタル印刷機を導入するなど設備の充実を図り、2003年3月期は1億8,085万円の売上高を計上していた。その後も設備投資を実施して業容拡大を目指していたが、2005年3月期は売上高が1億4,178万円に低下した。
運転資金の補てんに市中金融など高利資金を導入して凌いだことで金利負担の過重を招き2005年6月28日、那覇地裁に民事再生法の適用を申請し、2009年11月には再生計画が終結した。その後も事業を継続していたものの受注は低調に推移し、2024年3月期の売上高は約1億2,000万円にとどまった。
インクや紙など原材料費の高騰が収益を圧迫し多忙な資金繰りが続いていた中、2020年1月に設立した新会社への事業譲渡計画も債権者の反対から実現せず、後継者も不在だったため、事業継続を断念した。
(東京商工リサーチ調べ)