松浦印刷(佐賀)、再度の資金ショート-負債2億2,700万円
松浦印刷(株)(佐賀県鹿島市大字納富分2907-1、設立1987年10月、資本金1,000万円)は再度の資金ショートを起こし、10月3日に行き詰まりを表面化。9月中に事業を停止し、破産手続きを弁護士に一任している。負債総額は約2億2,700万円。
1961年11月に創業した印刷業者。佐賀県を中心に、福岡県でも営業を展開し、官公庁・企業向けの各種印刷を手掛け、ピーク時となる2002年12月期は約3億5,000万円の売上高を計上した。
2011年頃には同業者に先駆けて8色印刷機を約2億円で導入し、冊子関連の受注獲得に注力したが、コストに見合った受注が得られず、競争激化もあり業績は低迷。この間に抱えた銀行借入の返済原資の確保が困難となり、公的機関や取引行の支援を受けていた。
近年は、地元の自治体や地元企業を主要顧客として営業していたが、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要減で売上は下降を余儀なくされ、2023年12月期の売上高は約1億3,200万円まで低下。同期時点で債務超過額は約1億6,100万円まで拡大し、業績好転と債務圧縮のめどが立たないことから、事業継続を断念した。
(東京商工リサーチ調べ)
