FS清算準備(群馬)、特別清算開始決定 - 負債12億4,800万円
FS清算準備(株)(群馬県前橋市泉沢町1250-2、設立1965年、資本金9,800万円)は6月13日、前橋地裁より特別清算開始決定を受けた。負債総額は約12億4,800万円(2022年7月期決算時点)。
産業機械設備の製造を目的に、富士油圧精機(株)の商号で設立。印刷・製本機械等の製造を得意とし、独自の技術を用いた印刷・製本機械は大手印刷会社にも採用されていた。東京支店、大阪支店を構えて販路を拡大し、ピークとなる1991年7月期には売上高約16億7,100万円を計上した。
その後は、リーマン・ショックによる市況悪化時には業績が大きく後退。設備投資負担も重く、2012年2月には群馬県中小企業再生支援協議会(当時)から認可がおりて借入返済の条件変更が実施されるなど、資金繰りの悪化が露呈していた。
こうしたなか、新型コロナウイルス感染拡大により営業環境が一変。2020年7月期は売上高が9億7,232万円と10億円を割り込み、2億8,001万円の赤字計上から債務超過に転落した。
以前から群馬県中小企業再生支援協議会を介してスポンサーを模索するなか、条件が合致するファンドが見つかったため、2022年3月にファンド出資の別会社を設立して同年4月、事業を移管。同社は同年7月31日、株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。
(東京商工リサーチ調べ)