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冨士印刷(東京)、再度の資金ショート-負債17億円(続報)

 冨士印刷(株)(東京都千代田区神田三崎町3-4-10、設立1967年7月、資本金4,000万円)は再度の資金ショートを起こし1月11日、行き詰まりを表面化した。破産申請を弁護士ほか4名に一任している。負債総額は約17億円。
 1946年に個人創業した70年以上の業歴を持つ老舗企業。印刷・インライン加工を主力とした総合印刷、カタログギフトの企画・印刷、ノベルティグッズの企画・販売促進などを手掛けていた。製造は埼玉県加須市に設置した埼玉工場で展開し、印刷から製本まで一括受注できる点などを強みとして、ピークの1996年6月期には売上高55億1,386万円をあげていた。
 しかし、その後はペーパーレス化に伴う需要減退により、減収に歯止めがかからなかった。このため、競争優位性を確保すべく、最新機器を導入するなど設備投資を実施する一方、資産売却による有利子負債の圧縮にも取り組んでいた。
 しかし、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて受注環境が悪化。2022年6月期の売上高は約22億6,000万円まで落ち込んだほか、仕入価格や輸送費用の高騰が続き、利益率はさらに低迷。ここにきて資金繰りも限界に達し、1月4日に事業停止していた。
(東京商工リサーチ調べ)

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