井上美術紙工所(東京)、破産開始決定-負債1億円
(有)井上美術紙工所(東京都新宿区西落合1-21-4、設立1971年1月、資本金300万円)は11月30日、東京地裁より破産開始決定を受けた。負債総額は推定1億円。
印刷加工業者。スクリーン印刷やコロタイプ印刷による特殊美術印刷を得意としていた。同業他社の下請印刷加工を中心に手掛け、2017年6月期には売上高約2億5,000万円をあげていた。
しかし、コロナ禍の影響もあって2021年6月期の売上高は約1億5,000万円まで減少し、約1,200万円の赤字を計上した。さらに、経理業務を担っていた前代表者の体調不良によって支払などに支障が出るなか、2022年5月末には従業員も退職し、実質的に事業を停止。再度の資金ショートを起こし6月3日、行き詰まりを表面化していた。
なお、関連の(株)ABJ(東京都中野区江古田3-4-14、設立2016年12月、資本金100万円)は、前代表の資産管理などを手掛けていたが、井上美術紙工所に連鎖し、同時に破産開始決定を受けた。
(東京商工リサーチ調べ)