（株）シブヤ（東京都新宿区山吹町353、設立1966年10月、資本金2,000万円）は4月7日、東京地裁より破産開始決定を受けた。負債総額は債権者97名に対して3億3,413万円。
　新聞や雑誌広告向けの製版、各種商業印刷を手掛けていた。大口顧客だった百貨店の好況を背景に、1990年9月期には売上高約16億2,400万円をあげていた。しかし、以降は百貨店業界の不振を受け、減収基調で推移した。その後、広告代理店などからの案件を積極的に受注し、2001年9月期には売上高10億6,190万円まで回復したものの、紙媒体の需要低迷による印刷業界の不振や市場縮小により売上高は再び減少。2019年9月期には売上高2億4344万円まで減少し、資金繰り悪化から給与遅配など引き起こしていた。
　この間、大幅な赤字決算で債務超過に転落するなど厳しい業況が続いていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年9月期の売上高が1億4,558万円まで激減。再生支援協議会に相談するなどして再建を目指したが、大口取引先からの受注を失ったことや、コロナ禍で広告業界の先行きが不透明であることから、2021年1月に事業を停止していた。
（東京商工リサーチ調べ）