ページの先頭です

国府印刷社、独自技術を掛け合わせた商品ラインアップでSDGs

エコファイル、色こより綴じ、きらめき箔など
SBT取得、無処理版などの取り組みも

 (株)国府印刷社(本社/福井県越前市、有定耕平社長)は、エコファイル、色こより綴じ、越前和紙、きらめき箔など、環境にやさしい素材と独自技術を融合させ、オリジナルなSDGs関連商品を次々と生み出している。初出展した今年7月の販促EXPOでは、その商品ラインアップを一堂に紹介し、来場者の注目を集めた。さらに、SBT(Science Based Targets)の取得や無処理版の取り組みなど、商品の製造過程においても環境にやさしい様々な取り組みを推進している。


kokufu_sdgs_23_1.jpg

有定 社長

 同社は社内に「企画部」を有し、常に新商品開発を模索する企業。アイデアを出し合い、世の中に役立ち、興味を持ってもらえる商品づくりに全社一丸で努力している。「印刷+αのサービス」を提供することが同社の方針だ。新商品開発に注力する理由について有定社長は、「展示会などで当社の新商品を知っていただき、それにより同業の印刷会社を含め、様々な業界の方と『横のつながり』を作っていきたい。それが最終的にはビジネスにもつながっていくと確信している」と話す。

 そして今回、同社は販促EXPOに単独ではなく、高知県のニヨド印刷(株)(本社/高知県吾川郡いの町、御庄康隆社長)との共同で初出展した。会期中の取材で有定社長は「当社とニヨド印刷様は、お互いに環境にやさしい紙製品を出品しているため、ブースの来場者も環境に興味を持っている人が中心となる。来場者にお互いのブースを紹介し合うことで、相乗効果が生まれている」と話していた。


kokufu_sdgs_23_2.jpg

有定社長(左)と共同出展したニヨド印刷の御庄社長

オリジナリティに溢れたエコファイルを開発

 同社は今回の販促EXPOにおいて「越前和紙×きらめき箔」のエコファイルを初出品。環境にやさしい世界に1つだけのSDGs関連商品として注目を集めたが、同社ではこのほか、環境にやさしいだけでなく、機能性にも優れた様々なエコファイルを開発している。


kokufu_sdgs_23_3.jpg

越前和紙×きらめき箔のエコファイル

 まず、A4サイズのエコファイルでは、「書ける」というメリットを最大限に活用し、表面が「塗り絵」になったものを多種類用意。「『色こより綴じ』でも表面が塗り絵になっているメモを作っていたが、そのアイデアを応用した」(有定社長)。

 また、エコファイルの表面に1ヵ月分のスケジュールが書けるようにしたものや、小学生の「時間割」を印刷したものも開発しており、「関連するプリントや書類を入れて活用して欲しい」と有定社長。同社のエコファイルは、ただ単に環境にやさしいだけでなく、そこには「印刷+αのサービス」という付加価値が加味されている。

 さらに、名刺サイズのエコファイル ミニにおいても、「書ける」というメリットを活かしたアイデア商品を企画・開発している。


kokufu_sdgs_23_4.jpg

名刺サイズ「エコファイル ミニ」

 メモとしての機能を最優先させた「無地」のエコファイル ミニは、「女子学生などに、友達とちょっとしたメモを交換するのに役立ててもらうことができれば...」(有定社長)。LINEなどで何でも手軽にメッセージ交換できる世の中において、若い世代には新鮮な情報交換ツールとして興味を持たれるかも知れない。

色こより綴じ、きらめき箔などを融合させた商品ラインアップも

 また今回、同社は色こより綴じ、きらめき箔、エコファイルなどの独自技術を掛け合わせた商品ラインアップを一堂に紹介した。

 同社では、従来からミニサイズの「ポケットパンフレット」を得意としているが、今回、それに色こより綴じやきらめき箔を融合させた商品、また、名刺にきらめき箔を融合させた商品などを紹介した。


kokufu_sdgs_23_5.jpg

色こより綴じによるポケットパンフレット(中央下)

 新商品の「きらめき箔」を活用した卓上カレンダーは、横長の月表カレンダーの日付とデザインの部分が左右に分かれており、きらめき箔でデザインされた部分は裏側がハガキとなっており、カレンダーとして使用した後は切り取ってポストカードとして利用できる。

 有定社長は「紙を無駄にしないサステナブルなカレンダーとして、社員のアイデアから生まれた商品」と話しており、今後、このようなアイデア商品はまだまだ誕生していきそうだ。

9月の東京ギフト・ショーでは、福井県のブースに出展

 同社は9月6日〜8日まで、東京ビッグサイトにおいて開催される「東京インターナショナル ギフト・ショー」において、福井県のブースに出展する。

 同ブースには、福井県の企業12社が出展。印刷会社の出展は同社だけのようで、有定社長は「さらに新たな商品アイテムを紹介できるように準備を進めていきたい。出展に向けて、FSC認証の取得、ECサイトの本格的なオープンを目指したい」としている。

注目コンテンツ