シリウスビジョン、汎用性に優れた新たな検査機シリーズ
検査機が「初めて」でも安心
画像検査システムのシリウスビジョン(株)(本社/横浜市港北区、辻谷潤一社長)はpage2023に出展し、新製品の「Smartシリーズ」をメインに、刷り出し検版機、ラベル印刷品質検査機などの展示・実演を行う。ブースはD-55。
「Smartシリーズ」は、「より多くの方のお役に立っていきたい」との思いから、昨年のIGAS2022で発表した新たな検査機シリーズ。同社ではこれまで、多様化する検査ニーズに応える専門性の高い検査システムを開発してきたが、昨今の人手不足で検査システムを求める印刷会社が増えていく中、今後は汎用性の高い検査システムにも製品開発の裾野を広げていく考えで、同社では「検査システムを初めて導入する『初心者』でも、安心して使用できる使い勝手と汎用性に優れた検査装置となっている」としており、同シリーズにより、多くの印刷会社が検査機を採用することにつながることを期待している。
一体型高速可変読み取りシート検査装置「Smaco」
IGAS2022で正式に発表した「Smaco(スマコ)」は、コンパクトサイズの一体型シート検査装置。筐体サイズは検査ソフトと搬送部を含めても1メートル程度。同社では「検査ソフトもライト版となっており、1つの画面で設定から結果までが終了する」と簡易な操作性をアピールしている。複雑な操作は一切ないため、検査装置の初心者はもちろん、パソコンすら苦手という高齢者でも簡単に操作できるということだ。
「スマコ」の名称の由来は「スマートコンベアコンパクト」。使い勝手を重視し、キャスター付きで簡単に移動ができる利便性がユーザーに喜ばれているという。同社では「これまでは、印刷対象物を検査装置の場所に持っていくのが常識であったが、スマコの場合は印刷対象物のある場所に検査装置を持っていくことができる」と、新しい発想の検査システムであることを強調している。
はがき、DM、商品券やチケットなどの可変情報の読み取りに適しているが、インクの汚れなども同時に検査することができる。可変情報の検査と同時に印刷の汚れも検査できることもポイントの1つになっている。さらに、製袋後、ビニールに入った封入封緘後でも検査が可能である。
ボトムフィーダータイプ(吸引ベルト)で、最大搬送サイズは角2封筒サイズ。搬送速度は往復はがきで6万通/時(英数OCR)、角2封筒縦で8,000通/時(内容物入り)を実現。目視やハンディリーダーでの手作業と比べ、オペレーターの負担を大幅に軽減できる。CSVやエクセルとのデータ照合も可能であり、"コンパクトで機能限定"と謳いながらも、多様化する検査ニーズに十分に対応する検査装置と言えるだろう。
一体型品質検査装置「S-ComSmart」
一体型品質検査装置「S-ComSmart」は、主に全面の品質検査をするもので、A4サイズで表裏ワンパスの検査が可能である。
さらに高精度な検査が可能になっており、バーコード・QR・OCRの検査に対応(各CSV比較可)する。汚れ(良品マスターとの比較)、オプションでPDFマスターとの比較もできる。
検査処理として、NG停止・定数区分け(インターバル)、結果CSV保存・欠陥画像保存・全画像保存などが可能。「スマコ」と同様、キャスター付きとなっており、検査対象物の場所に持っていくことができる。
卓上ロール検査装置「S-Lab Combi」
卓上ロールラベル検査装置「S-Lab Combi」は、卓上プリンターと連動して検査できる新製品。ラベルに追い刷りした可変情報の検査などに適している。もちろん、オフラインでも検査できる。
カメラは照明一体型CIS。読取幅は6インチである。「S-ComSmart」と同様に、バーコード・QR・OCRの検査に対応(各CSV比較可)。汚れ(良品マスターとの比較)、オプションでPDFマスターとの比較もできる。
また、検査処理は、NG停止(NGラベルはステージ上で停止)、結果CSV保存・欠陥画像保存・全画像保存などが可能になっている。