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ピー・エス・シー、IoT対応モデル開発へ〜印刷・製本管理システムを紹介

 印刷・製本業界向けの各種業務管理システムを開発・販売するピー・エス・シー(株)(本社/東京都足立区、原田敏明社長)は、安価なコストで導入可能な印刷業向け業務管理システム「刷衛門(スリエモン)」、ならびに製本業向け業務管理システム「綴之介(トジノスケ)」を提供している。同システムを活用すれば、データの一元管理により事務作業の省力化が可能。その時間を多能工化することにより、工場全体の生産性向上にもつなげることができる。page2023では、開発中のIoTにも対応する新機能を交えて紹介する。


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WEB工程管理画面


事務作業の省力化は工場全体の生産性向上に

 同社は、これまでに延べ150システム以上を印刷・製本業界に提供している。同社では、特注対応と低価格で差別化を図っているため、初期導入コスト250万円から、保守費用1万円/月からで導入が可能。小規模システム(クライアント数台以下)の場合は、機能限定のLiteバージョン刷衛門80万円/綴之介50万円からで導入可能となっている。

 同社のシステムを使用すれば、標準システムで見積りから受発注、販売管理、請求書、指示書発行、売掛管理などの事務作業を一元管理することが可能。また、オプションで「進捗管理」などの生産管理システムの搭載もできる。原田社長は「印刷業界は業界としてはIT化が進んでいるのだが、事務作業については部門ごとにファイルメーカーやエクセルなど個別のシステムを使用し、合理化されていない会社が意外と多い。これらを一元管理することにより、二次入力、三次入力の無駄を省き、省力化を実現できる」と説明する。

 また、原田社長はITシステムの活用は製造現場の生産性向上にもつながると指摘している。

 「バーコード管理することにより、日報を書く手間を省くことができる。受注番号、工程番号、機械番号、担当者番号などをバーコード管理することにより、リアルタイムで進捗状況を把握することができ、日報と同じものを作成できる。省力化した時間を多能工化することで、工場全体の生産性向上につなげることができる」(原田社長)

 同社システムの便利な機能を紹介すると、まずは「資料ボックス」が標準システムとして搭載されていることである。これは案件ごと、受注番号ごとにワード/エクセル/イラストレーターなどのファイルを入れることができるフォルダ。後々に検索したときに関連資料がすべて出てくるため、ユーザーからは便利な機能だと高い評価を得ているようだ。

経産省事業再構築補助金にPSCのIoT製品が採択

 同社は、自社製品のIT補助金申請は無償サービスで実施しており100%の採択率である。今回は、自社で事業再構築補助金を申請して採択された。「Beacon」活用の簡易な工程管理システムとなっている。

 仕組みは、あらかじめ設定した工程(例えば、入庫・断裁・折・綴じ・仕上・出荷など)の近辺にBeacon受信機を設置し、Beacon搭載台車が受信機で設定したパラメータの範囲に入ることにより、工程を認識する。また、台車の刷り本は初工程でバーコード認識によりロット仕様が認識済となっている。ロット毎に認識した工程を大画面で表示し、現場の人が目視で確認できる仕組みだ。販売価格は、150万円。

 内容は、大画面(例:77インチディスプレイ)、台車に取り付けるBeacon(各工程数分)、Beacon受信機(各工程数分)、設定・処理プログラム、保守契約1年分込み。刷衛門または綴之介を同時購入の場合は割引価格にて対応。刷衛門または綴之介の既存ユーザーも割引価格で対応する。

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