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IGAS2022|K-SOLUTION、KM-1eのヘッド搭載〜インクジェット印刷評価装置出品

 (株)K-SOLUTION(東京都府中市、勝田康社長)は、IGAS2022において、同社が開発したインクジェット印刷評価装置を出品する(小間番号6-22)。


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インクジェット印刷評価装置

 同社は、インクジェット印刷機に必要な各社インクジェットヘッド向けのMETEOR製駆動基板(ドライバ)、MEGUNAJET製インク供給装置などを取り扱うインクジェット事業と、UVランプやUV-LED、殺菌システムなどを取り扱うUV事業の2つの事業を柱に業務を展開。加えて今回出品する開発用評価装置の開発・販売を行っている。

 インクジェット印刷評価装置とは、インクジェット印刷機の開発を検討している印刷機械メーカーや自社専用インクジェット装置をカスタム製造したい、といった印刷関連ベンダーなどが、本格的な製品開発の前段階で様々なテスト・検証を行うことができる装置。今回、展示されるインクジェット印刷評価装置は、同社が提供している製品を組み合わせたものとなる。

 同社の勝田社長は、「インクジェット技術は、印刷産業だけでなく、今後はすべての産業用途で採用が加速していくことが予想される。しかし、実運用までには膨大なコストと時間がかかる。そのため多くの企業が、開発を断念しているのが現状である」と、多くの産業用途でインクジェット技術に注目が集まるものの、実際には開発までに至らないケースが多いと説明する。

 その要因の1つは、プリントヘッドやドライバなどの各種部品の最適な選定と、それにかかるコストの問題だと勝田社長は説明する。

 「プリントヘッドに適合したドライバやインク供給システムなど、インクジェット装置を製造するためにすべての部品を最初から開発するには、膨大なコストと時間が発生する。しかし、当社の取り扱う各種部品は汎用性に優れており、多くのメーカーが提供しているプリントヘッドに対する適合性がある。そのため、比較的短時間かつコストを抑えた評価装置の開発が可能となる」

 その同社の強みを最大限に発揮して制作されたカラーインクジェットプリンター開発向け評価装置「Y-JET for KM」を今回のIGASに出品する。

 この「Y-JET for KM」を構成する各部品には、同社で取り扱っているヘッドドライバ、インク供給システム、UV-LED照射システムを使用するとともに今回、出展協賛しているコニカミノルタのインクジェットヘッド「KM1800iSHC-C」を搭載している。

 「KM1800iSHC-C」は、コニカミノルタ製のワンパス両面印刷が可能な29インチ枚葉UVインクジェット印刷機「AccurioJet KM-1e」にも搭載されている高解像度インクジェットヘッド。IGAS2022は、印刷業界を対象とした展示会であることから、同社では、この高解像度インクジェットヘッドによる4色仕様の評価装置を展示・実演していく。


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AccurioJet KM-1eと同じプリントヘッドを搭載


 勝田社長は、国内市場では、まだ認知度がそれほど高くないインクジェット印刷評価装置の存在自体を実演を通じてアピールしていく方針だ。また、同社の提供する評価装置は、別のインクジェットヘッドに乗せ換え、さらに乾燥機構を変えることでUVのほか、水性や溶剤、オイルインクなど様々な仕様に対応できることから、印刷業界だけではなく、多くの産業に向けて、インクジェット技術採用のファーストステップとして今回の装置を提案していく。

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