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IGAS2022|富士フイルム、スマートファクトリー化による最適生産環境提案

乾式トナー技術採用のB2枚葉デジタルプレス発表〜新世代の完全無処理CTPプレートも
「BELIEVING IN PRINT つながる。流れる。広がる。新たな印刷ビジネスの魅力を、ここから。」

 富士フイルムは、11月24日から東京ビッグサイトで開催される「IGAS2022(国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展)」に出展する(東3ホール、90小間)。出展コンセプトは「BELIEVING IN PRINT つながる。流れる。広がる。新たな印刷ビジネスの魅力を、ここから」。市場環境が激変する中で、印刷会社の持続的成長のためのソリューションとして、スマートファクトリー化による「最適な生産環境の構築」を提案するとともに、成長戦略の具現化に向けた道筋を提示する。


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印刷の魅力と木漏れ日に包まれる広がる「光の森」をイメージ


 「自動化技術やIoTなどの活用により、いかにしてシステムや工程、人、会社をシームレスにつなぎ、スムーズかつ柔軟に仕事を流せる生産環境を構築するか。そして、そのスマート化された環境から、どのような価値を生み出し、ビジネスを広げていくか」。このような課題に対して同社は今回、リョービMHIグラフィックテクノロジー(RMGT)、ホリゾンジャパンのブースと連携し、ひとつの大きな印刷会社に見立てたスマートファクトリーの実践的なデモを披露するとともに、印刷会社の成長戦略の事例として多彩なサンプルを展示する。

 同社では、「労働人口の減少、生活様式や働き方の変化、そして印刷物の小ロット・多品種化、超短納期化などが進む中、企業として今後も成長を続けていくには、まず生産基盤の改革、すなわちスマートファクトリー化による最適な生産環境の構築が重要だ」と定義している。最適な生産環境とは、「最適なタイミングで、最適な量と品質の印刷物を、最適なリソースで生産できる環境」。そして、常に仕事のコストに見合った生産が行え、確実に利益を生み出せる生産体制のこと。その実現のためのソリューションとして同社が提案しているのが、「FUJIFILM Smart Factory」である。

 同社が定義するこの「FUJIFILM Smart Factory」は、(1)オフセット印刷とデジタル印刷の共存環境、(2)入稿から出荷までの全工程の統合ワークフロー管理、(3)メーカーの垣根を超えた自動化技術活用によるオープンプラットフォーム─の3点をコンセプトとしている。生産性の向上だけでなく、「業務品質を担保した人協働による運用」「柔軟性と可用性を考慮した工程設計」により、「顧客提供価値の最大化」と「利益最大化」を両立できる実践的な「スマートファクトリー」である。今回、富士フイルムブースでは、さまざまな実機デモにより、このような生産現場を体感できる。

ブースは2エリア、4ゾーンで構成

 今回の同社ブースは、2つのエリア(ポストプレスエリア、プレゼンテーションステージエリア)と4つのゾーン(デジタルプレスゾーン、ワークフローゾーン、企画展示ゾーン、オフセットゾーン)で構成されている。

 プレゼンテーションステージエリアでは、「最適な生産環境」を実現する「富士フイルム スマートファクトリー」について2部構成で紹介。第1部では、富士フイルムが提案する最適生産の考え方やスマートファクトリーのコンセプト、その要となる統合型ワークフローシステムの概要について説明。第2部では、富士フイルムブースとRMGTブース、ホリゾンブースをつなぎ、「富士フイルム スマートファクトリー」の具体例を再現。オフセット印刷/デジタル印刷、さまざまなメーカーのデバイスが共存し、全工程が見える化・一元管理された、オープンでフレキシブルな生産工程の一例として、ライブデモを交えて紹介する。

 また、企画展示ゾーンでは、「印刷ビジネス魅力発信コーナー」を設置。「新たな印刷ビジネスの魅力を、ここから」の出展コンセプトに即し、来場者の企業成長のヒントを提示する。「自社の強みを活かした新たな価値提供」、「柔軟な発想で生み出した独創的な印刷物」など、印刷会社が実際に手がけた様々な事例を展示している。

出展製品

〈ワークフロー〉

 「Revoria One Production Cockpit」を中心に、利益を生み出す最適な生産フローを紹介する。
 また、今回は「Production Cockpit」をRMGTブースとホリゾンブースにも繋げ、オフセット印刷機や後加工機も含めた、印刷工程全体をマネジメントした生産管理システムを紹介する。

▽Revoria One Production Cockpit
 印刷会社のスマートファクトリー化を支援し、生産工程を変革する統合型ワークフローソフトウェア。RMGTブース、ホリゾンブースとも連携し、それぞれのブースで生産計画や進捗状況を把握できる。各ブースに設置するデジタルプレスや印刷機、後加工機、搬送AGV、仕分けロボットなど、自動化ラインを構成するすべての機器の稼働状況を一元管理するデモを実施する。

▽Revoria One Prepress(仮称、参考出品)
 デジタル印刷フローを効率化するプリプレス工程の自動化ソフトウェア。従来人手で処理してきた複数の後工程を簡素化や自動化することでオペレーターの負荷を軽減する。デジタルプレスゾーンで面付処理、後加工機用のバーコードを配置したPDF作成を実演する。

▽tilia Phoenix
 POP、チラシ、パッケージ、アクリル、シール・ラベルなど幅広い分野で利用可能な自動レイアウト&プランニングソフト。ブースでは、MISの受注情報と連携してオフセットとデジタルの最適な振分けをコストベースでシミュレーションするツールとして紹介。印刷コストや後工程、納期・配送先などを考慮した時、そのジョブにとって最適な生産方法は何かを瞬時に導き出すデモを実施する。

▽FormMagic5
 高機能バリアブル印刷ソフト。自動組版機能でバリアブルデータの作成を省人化できるだけでなく、グラフ、バーコード、表、イメージバリアブルなどの多彩な表現力で、バリアブル印刷提案の増力化に貢献する。会場では、圧着DMを題材にバリアブルデータ作成の実機デモの他、DMとネットの連携事例などを紹介する。

▽最適生産ソリューション
 オフセット印刷とデジタル印刷の「最適運用ポリシー」を探る富士フイルムメソッド「ジョブ分析」。印刷工程では、様々な改善を繰り返して現在の仕事の進め方に至っているが、利益を残す生産改革では、人員効率・設備効率・コスト効率が重要であり、効率化を実現するには、時間の扱いが重要成功要因となることが分かってきた。
 今回は、現状を見える化し、日常知らず知らずのうちに費消しているこれら経営資源の最適な運用について対話を通じて探っていく。

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