IGAS2022|トヨテック、コーター&カッティングプロッターをメインに展示
イノベーティブビジネスゾーンにも出展
(株)トヨテック(本社/千葉県野田市、豊田保社長)は、デジタル印刷のワンストップソリューションをサポートする幅広い前後加工機を提供しているが、IGAS2022では、コーターとカッティングプロッターをメインに出展する(東5ホール15)ほか、東6ホールのイノベーティブビジネスゾーンにも出展する。また、同社ブースの隣には代理店契約を結んでいる韓国KSI(東5ホール16)が出展しており、KSIブースで紹介されている「CTP自販機」と「BOOKTORY」は今後、トヨテックが国内市場に向けて販売していく製品となっている。
低コストで販促品/試作品を作成できるカッティングプロッター
同社では、デジタル印刷における少量多品種のワンストップソリューションをサポートするため、コーティングソリューション、カッティングソリューション、上製本・トータルソリューション(自動/半自動)、スキャニングソリューション、箔押し・エンボスソリューションなど、幅広いソリューションを提供している。
その中でも、同社がIGAS2022でとくに注力するソリューションの1つが「カッティングソリューション」。紙器・シール・ラベル(半・全抜き)の試作、少量多品種製作に最適な「DG-5070Plus」は、自動給紙付きB2カッティングプロッターで、B2相当サイズ(530×750mm)のシール・ラベル・コートボール等の紙器の自動給紙、カットを行う。排出処理対応紙厚は2.0mm。電動振動刃モデルは6mm厚み材料まで可能。バキュームパッド自動給紙により、薄手から厚手まで確実に給紙する。ペーパーセットは最大120mmまで可能である。
豊田社長は「ラベルやパッケージ、販促品などの少量多品種生産に適しているため、中小企業向けにも『コストをかけずに、簡単に試作品や付加価値商品を作ることができますよ』とお勧めできる」と同製品の活用による可能性を説明する。
また、QRコードスキャン機能により、異なるカットデータを読み込み、連続処理を行えることも見逃せない機能の1つだ。豊田社長は「この機能により、小ロットジョブを積み重ねても1人で作業が行える。ユーザーの中には、障がい者の方を雇用している企業もあるが、QRコードスキャンの機能により、間違いが起きにくいというメリットがある」と話す。
さらに、CCDカメラによる自動トンボ検出により、最大5ヵ所のトンボを自動検出し、カッティング位置の補正を行い、精度の高いカッティングが可能になる。カット刃と筋押し、刃をヘッドにセットすれば、カットと同時に筋押し加工が可能。なお、ラベル・シールの全カット/ハーフカットはワンタッチで切り替えが可能になっている。
また、イノベーティブビジネスゾーンでは、自動給紙付きA2カッティングプロッター「DG-4060II Plus」も展示・紹介している。
コロナ処理・スポットコーティング対応するB2コーター
「TB2-4000」は、コロナ処理・スポットコーティング対応のB2横送り枚葉マルチコーター。樹脂原反へのプライマー処理、ニス塗布によりプリント面の保護や耐摩耗性の向上、キズ、コスレを防止し、質感をアップさせるなどの効果がある。紙・フィルム・特殊紙素材にコロナ、塗布、IRドライヤー、UV硬化処理をワンパスで行うことができる。樹脂版でのスポットコーティング、コロナやIR処理を行うことで、トナーやインキに対するUVニスの密着・はじき特性が向上する。
スピードは4,000枚/時の高速処理を実現。アニロックスローラーにより、均一なニス塗布が可能。対応用紙厚は0.1〜0.5mm。
豊田社長は「アニロックスローラーでコーティングし、チェーンで搬送。薄物から厚物まで、確実にコーティングする仕組みをIGASで実演する」とデモについて話している。
新製品の自動レイフラット製本機が登場
IGAS2022では、新製品の大型レイフラットアルバム全自動製本機「HPB-13XL Super」が登場する。
同製品は、レイフラットブックブロックを作成する高速全自動システム。プリント用紙を貼り合わせるだけでなく、シートの間に台紙を挟み、より高級感のあるレイフラットアルバムを作ることもできる。筋押し、折り、糊付け、貼り合せを行い、高速フォトブック製作用に設計されたオールインワン機となっている。
2,000サイクル/時の高速処理を実現することが可能で、豊田社長は「従来の倍の高速処理が可能」。1日24時間稼働でき、大容量の用紙と台紙のスタッカーを用意している。バーコードスキャンにより、製本仕様を読み込むため、常時オペレーターの管理は不要である。
なお、ブックブロックの高さは8インチ〜13インチ(203〜330mm)。ブックブロックの幅(開いた状態)は14インチ〜29.5インチ(355〜750mm)。ブックブロックの最大厚さは50mm。台紙の厚さは0.35〜1mm。用紙の厚さは0.15〜0.3mmとなっている。
隣に韓国KSIが出展
同社は今年、韓国KSIと販売代理店契約を締結した。IGAS2022では、隣のブースに出展しており、今年から国内で販売開始する製品を紹介している。
「CTP自販機」は、冊子に特化した面付けソリューションで、KSIが今年のK-PRINTで発表した製品。豊田社長は「冊子の面付けを誰でも簡単に素早く行える。異なるサイズを面付けするギャンギングソフトとは違うが、冊子の面付けにはおすすめのソリューションである」と説明する。
「BOOKTORY名刺ソリューション」は、顧客の名刺デザインをソリューション内に登録しておけば、必要に応じて印刷注文が行えるサービス。1件の注文からエクセルファイルを利用した大量注文、簡単なデザイン編集までが可能で、印刷会社に向けて販売していく。
豊田社長は「先頃のTOKYO PACKも16万人の来場者があるなど、人が戻ってきた。ブースへの多数の来場をお待ちしている」と意気込みと期待を語っている。