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IGAS2022|木田鉄工所、1対1の照合で高精度・高速検査

新世代の印刷物検査装置を発表〜共同開発の検査システム搭載

大信印刷、セット時間が1/6に
品質保証体制を「価値」に

 大信印刷は、企画・設計・デザインからプリプレス、印刷、後加工までの一貫した生産・管理体制を強みとするパッケージ印刷会社。コロナ禍では、人流抑制にともないお土産品や百貨店などの紙製パッケージの受注が激減する一方で、マスク箱や衛生用品、化粧品、巣ごもり需要にともなう通販やDIYなど、企画提案力を活かした営業展開で、コロナ前よりも売上を伸ばしている。営業本部長を兼務する松山忠貴常務取締役は「今後は催事やイベントのディスプレイ関係、広告販促にともなう包材の需要回復に期待している」と語る。

 そんな同社は近年、品質管理のシステマチックな運用にも注力しており、今年6月に生産拠点である小牧工場に導入した木田鉄工所製のブランクス検査システムもその取り組みのひとつだ。

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大信印刷・小牧工場で稼働する新型ブランクス検査装置

 ブランクスの検査工程については、実は以前にも他社製の検査システムの導入で「目視」からの脱却を図った経験があるが、搬送時のキズの問題や領域選択などのセットが複雑だったことから運用を断念した経緯がある。これらの課題を解決したのが、今回木田鉄工所が発表する検査システムだ。

 執行役員で工場長の逢坂敏雄氏は、「テスト段階で大きな驚きが走った。ブランクス検査はやはり搬送部が肝。ズレ、傾き、伸縮・変型補正など、細かなところまで考えられた装置である」と当時の心境を語っている。

 また、大きな導入効果をもたらしたのがセット時間の短縮だ。新規製品でも検査側で10分程度、搬送機側は主要なところに配置されたダイヤル操作で10分程度、計20分程度でセットが完了する。「以前の機械では2〜2.5時間かかっていたものが20分で完了する。かつ製函の知識がなくても安定した検査が可能だ。これが経営的に最大のメリットだった」(逢坂工場長)。また、逢坂工場長はこの他にも、「複雑な形状でもスムースに搬送し、デリバリ部で綺麗に揃う」「粘着ローラー式の紙粉除去装置」「赤(血など)を重点的に検知してくれる機能」などを評価している。

 松山常務は、「現在、医薬品関係などのシビアな品質管理が求められる仕事で活用しているが、当社の品質保証体制としてブランクス検査を標準化したいと考えている。

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検査工程を担う現場スタッフ

 同社では来年1月に印刷機の更新を控えている。導入予定機はダブルデリバリ仕様で、インラインカメラにより良品・不良品を判別して排紙できる。「将来的には、インラインでの検査工程とブランクス検査装置での検査工程を連動させた効率的な『品質管理』の運用を目指し、それをコストや納期にも波及させることで差別化に繋げたい」(逢坂工場長)

 さらに、松山常務は「脱プラへの関心の高まりから、食品トレーなども紙製に流れるトレンドがある。ここでも今回導入したブランクス検査装置が活躍できる場面が出てくる」との考えを語っている。

 完全フルバリアブルも可能な同検査システム。そこにも差別化の種はある。将来的には複数台のブランクス検査装置で品質保証体制を標準化し、「大信クオリティ」を価値としてクライアントに提供していく考えだ。

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