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IGAS2022|木田鉄工所、1対1の照合で高精度・高速検査

新世代の印刷物検査装置を発表〜共同開発の検査システム搭載

 (株)木田鉄工所(大阪市都島区大東町2-13-5、木田庄一郎社長)はIGAS2022において、数多くの納入実績を誇るブランクスおよび枚葉検査高速搬送装置に、外観検査システム開発会社の(株)メガトレード(本社/京都市下京区、笹井昌年社長)と共同開発した検査システムを搭載した、新世代の印刷物検査システムを発表する。

 加湿器や印刷工場向けの自動化システムおよび省力化システム、周辺機器の設計・製造・販売までの一貫生産およびサービス対応を手掛ける同社。とくに搬送機に強みを持ち、17年前にブランクス・枚葉検査搬送装置の初号機を納品してから改良・改善を重ね、「検査の歩止まりを最小限に抑え、多種にわたるワークに対応し、高速で安定した確実な搬送と検査とを可能にした装置」として多くのユーザーから高い評価を得ている。とくに厳格な品質管理が求められる医療用パッケージや高付加価値・高意匠パッケージの品質検査目的での導入例が増えている。

 これまで搬送機メーカーとして、他社製カメラを搭載してきた同社が、自らカメラ検査システムの開発に乗り出したことで、より安定性と確実性に優れた印刷物検査装置が完成した。

 従来の検査規格は0.5〜0.8ミリ程度の不良を検知することが条件とされてきたが、それでは小数点やピリオドなどの文字抜けは検知できず、効能書きや電流電圧の数値や桁に1文字でも抜けがあると致命的な「事故」に繋がりかねない。そこで検査条件を0.3ミリまで厳しくすると、見当ズレや丁番の違いによる抜き型のズレまでも不良として判定してしまう。結果、苦肉の策として行われたのが複数枚のマスターを重ねて合成をかけるマスター加算である。つまり、モザイク模様にぼやけた画像がマスターになってしまい、当然のことながら検査があまくなり、抜け・欠けを検知できない。医薬品や美粧箱などの付加価値の高いものは目視で検査せざるを得ないのが現状だ。

 そこで今回同社が共同開発した検査システムでは、A-1、A-2、B-1というような丁番毎のマスター、あるいはデザインが違えばデザイン毎のマスター登録を行い、流れてきた印刷物がどの絵柄かを判断し、そのマスターとのマッチングをかける。つまり1対1の検査(特許出願中)と高度な位置補正を行うことで「検査の致命傷」を解決している。

 「そうなると、多くの情報量を処理する必要があるため、検査速度は落ちないのか?」。同システムは、AIを活用した特殊なアルゴリズムにより、高精度ながら従来と同等以上の処理速度を実現しているという。

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安定した搬送と独自検査システムを融合

 また、白色LEDを全方向から拡散照射する完全ドーム照明を採用することで、光沢部分、箔、ホログラムの検査が安定的に行えるのも大きな特徴だ。IGAS2022では、蒸着紙に印刷、ホログラム、箔加工された、医薬品の箱をイメージしたサンプルでの検査を実演する。

 また、雲竜紙などの和紙に印刷や箔押しされた、目視以外の術がなかったものでも高速で検査できる。その他にも罫線・輪郭部分の検査処理(特許出願中)や測長、キズ・スジ、バーコードの検査も可能で、完全バリアブル検査にも対応。色調検査はH(色相)・S(彩度)・V(明度)で判定し、最終的には⊿Eで判定することもできる。

 同システムについて木田社長は「今後は、ブランクスだけでなく、紙面検査やシールラベル検査、あるいは印刷機や加工機のインライン検査にも広げていきたい」としている。

 今回、同検査システムを今年6月に導入した大信印刷(株)(本社/名古屋市昭和区、江端茂義社長)を取材し、その評価について聞いた。

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