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ホリゾン、自社実践で最適化提案〜スマートファクトリーを事業化

 ホリゾンは、2019年より協働ロボットやAGV・AMR(無人搬送車)を取り入れた様々なシステムを展開。後加工工程の作業自動化のみならず、包装資材の自動梱包、複数メーカー製プリンターからの用紙搬送の自動化など、メーカー間の垣根を超えた開発実績も有している。また、ホリゾン自社工場の生産ラインのSmart Factory化も積極的に行っており、AGV・AMRを利用した組み立て部品の自動調達システムを構築し、作業員の負担軽減に貢献している。

AGV活用で部品調達を自動化

 印刷産業をはじめ、多くの産業界では、人手不足が深刻化する中、限られた人数で生産効率を維持することが困難になってきている。「作業効率を上げたい」「作業をもっと楽にしたい」「人為的ミスを減らしたい」など、現場の解題に対し、ホリゾンは、これまで培ってきた技術やノウハウを生かし、ハードウェアの導入からシステム構築まで、顧客の要望に応じたフレキシブルな提案でSmart Factory化による印刷業界のDXを支援している。

 さらに2020年からは、多品種少量生産を実現する自社工場でHIKROBOT(AGV)を活用。組み立て現場の作業指導書と連動させることで、次に必要な部品を配膳管理部署から自動搬送で届けるなど、自社実践による自動化に取り組んでいる。


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HIKROBOT(AGV)

 HIKROBOTは、ジャイロ/エンコーダと2Dコード読み取りを併用することで周囲の景色による影響を一切受けず正確な測位を実現。棚の2Dコードを読み取る機能で、荷物のトラッキングや棚とAGVの正確な位置決めが可能。両輪差動駆動方式とリフトアップ機構により、小回りが利く滑らかな動きを実現します。また、フレキシブルシャシー構造により路面の段差や傾斜にも対応できます。大容量バッテリーにより8時間走行が可能で、自動充電能機により人件費の削減と生産性向上を実現する。

AMR+自社製リフター活用で部品調達を自動化

 KeiganALIは、LiDAR SLAMによるマップ作成と自己位置測位により走行するため、ラインや磁気テープなどのガイドが不要。そのため、作業エリアのレイアウトや作業内容の変更にも柔軟に対応できる自律移動ロボット。スマートフォン・タブレット・PCなどから、Wi-Fi経由で本体内蔵のWebアプリにアクセスし操作できます。アプリはブラウザー上で動作し、「マップの作製/動作指令/AMRの状態確認」などが簡単に行える。搬送ロボット本体にWi-Fiアクセスポイント機能を搭載しているため、本体とスマートフォンさえあればすぐに動作可能で、搬送自動化のスモールスタートに最適となっている。


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部品の引き渡しと受け取りを自動化

 さらにレーザースキャナーと障害物センサーで、人や障害物を自動で避けながら走行することが可能。そのため、AGVの様に専用の通行スペースを必要とせず、人と自律移動ロボットが同じ通路を共有し作業を行うことができる。

 同社では、KeiganALI(AMR)の上部に自社製アタッチメントのリフターを取り付け、GPIO連携でリフターの昇降指示をKeiganALIから送ることで、部品の引き渡しと受け取りを自動で行っている。小ロットかつ高頻度な搬送作業を自動化することで、リードタイムの短縮に繋がっている。

協働ロボット活用で複数工程を同時進行

 自社製品に付属する取り扱い説明書等の書籍を、協働ロボットを取り入れた無線綴じシステムで生産している。

 ロボット投入無線綴じシステムは、これまでも多くの展示会で提案されてきたワンオペレーションによる製本ラインという、Smart Factory化を具現化するシステム。本身投入ロボットの導入により、長時間にわたる本身投入作業の安定稼働に刷新することができ、オペレーターの段取りや受注処理、製本計画など、生産管理業務の効率化に貢献する。


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ロボット投入製本システム

 本身投入ロボットによる自動化により、無線綴じ製本システムを一人の作業者で稼働させることが可能。また、ロボット周辺には、レーザースキャナーを装備し、オペレーターに及ぶ危険を回避できる。

 さらに多彩なオプションやユニットを組み合わせることで、柔軟にシステムを構成することが可能。オプションのバーコード検知システムを使用してバリアブル製本にも対応が可能となっている。

 同社では、生産作業を1名で行っており、製本機への本身投入作業を協働ロボットが担うことで、作業員は印刷やピッキング作業を同時進行で行うことが可能になっている。

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