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テクノロール、「ゴムロールで未来を描く」〜継続的な環境配慮製品づくり宣言

 印刷用ゴムロールおよび関連資材メーカーのテクノロール(株)(本社/大阪府和泉市テクノステージ3-4-5、畑中一辰社長)は「drupa2024」に出展し、「持続可能な印刷の礎、環境にやさしいゴムロールで未来を描く」をテーマに、環境に優しいゴムロールの継続的な製作・提供を宣言する(ホール15/A30)。


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UV・油性兼用インキングローラー「Trust Zeta」

 同社は、1979年の創業以来、43年にわたって印刷機械で重要な部品であるゴムロールの生産を続けている。「常に革新を追求し、最高品質の印刷用のゴム・樹脂ロールを提供する」ということを使命として、ユーザーニーズに応え、時代の変化に適応しながら、地球環境をはじめ、工場の環境や作業環境など、あらゆる環境配慮を考えて製品作りを行っている。

 drupa2024出展について畑中社長は、「当社は主に印刷用ゴム・樹脂ロールや印刷周辺機器、ケミカル製品を提供しており、その特長は付加価値の高い高品質印刷を実現でき、お客様にとって真に価値のあるものである。我々が提供するすべての製品や営業サービスは、お客様のビジネスをサポートし、より効率的で持続可能な未来へと導くことを目指している。ぜひテクノロールのブースにお立ち寄りいただき、最新技術による製品をご覧いただきたい」とコメントしている。

【トラストシリーズの環境対応】

 トラストシリーズは、カーボンニュートラルの観点から石油系原料油を原料として合成されるカーボンブラックを使用しておらず、RoHS2規制に該当するフタル酸エステル類やPFSA制限の化学物質を使用していない。

 製造工程では、金型による生産から無駄な取り代を削減でき、合成ゴムと比較して廃棄ゴムを約15~20%削減することが可能である。印刷機に搭載後は、優れた耐溶剤性から色替えや油性・UV切り替え時の洗浄においても、状況によっては洗浄回数を3回から2回に減少できることで、合成ゴムと比較して約30%の洗浄液を削減できる実績もある。設計から実機において、環境に対応した樹脂ロールとなっている。

【KAGAYAKI-03の環境対応】

 KAGAYAKI-03は、VOC(揮発性有機溶剤)を含有しておらず、またREACH規則 Candidate List of SVHC for Authorisation(認可対象候補物質)およびAnnexXIV(認可対象物質)も合有していない。これを使用することで、グレーズを除去でき、ローラーも従来以上の期間使用できるので、ゴムの廃棄量削減も期待できる。

【クリーンダッシュの環境対応】

 クリーンダッシュは、カーボンニュートラルの観点から石油系原料油を原料として合成されるカーボンブラックを使用しておらず、RoHS2規制に該当するフタル酸エステル類やPFSA制限の化学物質を使用していない。

 また、このローラーは使用により表面の粘着力が低下した場合や荒れが発生した際にも、ゴムを巻き直すことなく、再研磨により複数回使用できるので、ゴムの廃棄量削減にも大きく貢献する。

 一方、周辺関連機器としては、A3ノビサイズ対応の枚葉コーター機「TEC COATER SYSTEM-50」をはじめ、曲面印刷物の濃度測定検査装置「TEC CDC」、分割されたインキ呼出ゴムローラがエアーシリンダーで駆動し、インキファンテンローラとの接触時間をコンピューターで制御する自動インキ濃度調整装置「QRD system」を展示実演する。

 「TEC COATER SYSTEM-50」は、デジタル印刷分野のプライマーやニスのような前後加工を前提としたもので、その性質上、「職人技術を要しない、誰にでも使いやすいコーター機」が開発コンセプトとなっている。


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展示実演される「TEC COATER SYSTEM-50」

 テクノロールが自社開発したのはコーターユニットで、その前後のフィーダー、コロナ処理装置、IR乾燥装置、UV乾燥装置などのシステムは、パートナー企業との協業によるもの。これらをユーザーの用途や予算に合わせて選択し、カスタマーにフィットする組み合わせでシステム構成できるのも大きな特徴である。

 コーター機の特徴のひとつとして3本ロール方式の採用がある。各モーターが単独で駆動する方式を採用しているため、各ロールの調整や速度を変えることで、塗布量や塗布厚の微調整が可能になっている。

 さらに、フィーダー部はボトムフィーダー方式を採用。小ロットが多くを占めるデジタル印刷では、ノンストップで複数のジョブを連続投入できるボトムフィーダーに優位性がある。最大サイズ350×500ミリサイズ、厚み0.1〜1ミリのシートに対応し、最大4,000枚/時を処理できる。

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