HP、8つの自動生産ラインを構築〜Indigoの新機種を実機展示
HPは、drupa2024において、「利益ある成長を実現(Unlock Profitable Growth)」をコンセプトに、新製品のHP Indigoデジタル印刷機をはじめ、最新のイノベーションを搭載した8つの自動生産ラインなど、明日の印刷業界を形作る多彩な革新的技術やアプリケーションを展示する(Hall17)。
商業印刷向けHP Indigoデジタル印刷機におけるB2サイズの新機種としては、HP Indigo 120Kデジタル印刷機とHP Indigo 18Kデジタル印刷機を発表する。
HP Indigo120Kデジタル印刷機は、生産性に特化した第5世代プラットフォームの最新モデル。生産性は、高生産モード(EPM)で最大6,000シート/時の生産スピードを実現。この高生産モードは、CMYKの4色データをRIPが自動的にCMYの3色に変換して印刷を実行する。色数が3色になることで印刷スピードの向上、カウンター料金の低減に効果を発揮する。また、印刷中の1枚あたりのエネルギーを25%低減できるのでサステナブルな運用が可能となる。
さらに新たな機能としてECO印刷モードを搭載。ECO印刷モードを選択するとAIが印刷データから最適なインク量を判断して印刷を実行。ECO印刷モードは、インクの層を薄くすることで乾燥性が向上し、CO2排出量の削減にも貢献する。
スタッカー上部には、測色計が搭載されており、印刷しながら自動でチャートを印刷・測色し、色の変動が発生した場合でも印刷中に自動で補正してくれる。また、印刷物で満杯となったスタッカーパレットを自動で排出し、新しい空のパレットを補充する自動化機能も装備している。
さらに近年のオペレーター不足の問題に対応するために同機では、トラブル時にAIが判断して自動的に復旧ウィザードを進める機能、そしてプレスの状態をリアルタイムで通知するとともにUIを改善し、状況を視覚的に判断できるなど、操作性の向上も実現している。
HP Indigo 18Kデジタル印刷機は、前身機であるHP Indigo 15Kデジタル印刷機をさらに拡充し、高い汎用性を搭載した第4世代プラットフォームの最新モデル。特色を含め最大で7色のインクを搭載可能。さらに600ミクロンまでの厚紙に対する両面印刷対応など高い汎用性と高付加価値化を提供する。また、HP Indigo 120Kデジタル印刷機と同様にAIを活用した自動化技術を採用し、エラーからの自動回復やトラブルシューティングの簡素化など、オペレーターに求められるスキルレベルの低減に寄与する。
このほかインクジェットデジタル印刷機では、2022年に発表した「HP PageWide Advantage 2200」の新たな機能なども紹介していく。
ラベル&パッケージ向けの新機種では、HP Indigo 35K HDデジタル印刷機を出展。また、今回のdrupaにおいて、2020年に発表した第6世代プラットフォームのデジタル印刷機「HP Indigo V12デジタル印刷機」の商用リリースを開始する。