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富士フイルム、「Discover the difference」テーマに過去最大規模で出展

総合力が導く新たな付加価値を提示

世界初 乾式トナーB2枚葉デジタルプレス「Revoria Press GC12500」

 世界初の乾式トナー方式によるB2サイズ枚葉デジタルプレス「Revoria Press GC12500」を欧州の展示会で初展示する。

 デジタルB2機市場では最大となるB2XLサイズ(750×662ミリ)用紙に対応。A4サイズを最大6面付けでき、A4で250ppmの高い生産性を誇り、ポスター等の大判アプリケーション以外にも小サイズアプリケーションの効率的な多面付けが可能になる。また、給紙部/排紙部とマシン操作パネルを1ヵ所にまとめたオリジナルの構成は、印刷オペレーターの日々の作業性や生産性を格段に高める。

 同社では「POD機と同様に特別なスキルを必要とせずB2印刷を可能にすることが、乾式トナー技術でB2デジタル機を開発した最大の理由」としており、またメンテナンス性の向上、定期作業の最適化を図ることでダウンタイムの最小化も実現している。

 これまで乾式トナー技術ではB2用紙への印刷は困難とされてきたが、その実現のため独自の新技術も搭載。定着部や現像機の機構を新たに開発したことで、印刷工程で用紙へかかる負荷を軽減し、品質や画質を高めている。新たな技術により、最大用紙サイズをB2XLまで拡大した上で、用紙坪量も64g/平方メートルから450g/平方メートルまで自動両面で対応している。

 さらに、Revoria Pressブランドからは、特殊色の技術を搭載しながら幅広いユーザーが利用できるミッドレンジの新商品2機種を初披露する他、ドライトナーのデジタルプリンティングによるアプリケーションの可能性を拡げるための新オプションも技術展示として紹介。さらにインライン中綴じ製本機や新たな特殊色、接着機能を持つ世界初の機能性トナー「圧着トナー」も紹介する。

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Revoria Press GC12500


ワイドフォーマットIJ向け「AQUAFUZE技術」

 ワイドフォーマットインクジェットプリンター向けに、水性顔料インクジェットインク中に光硬化性樹脂を安定的に分散させる独自技術「AQUAFUZE(アクアフューズ)技術」を新たに開発した。

 産業用インクジェットインクは、一般的に、水性インク・溶剤インク・UV硬化性インクに分類され、各インクはインクの特性や印刷用途に応じて使用される。サイングラフィックや販促用印刷などで使用されるワイドフォーマットインクジェット印刷では、熱でインクを固める水性インクや、光の照射によるUV硬化性インクが主流だ。現在、同市場の成長にともなって印刷アプリケーションや基材が多様化する中、印刷物に付着するインクには、高い耐久性や折り曲げなどの加工時に必要となるインク膜の延伸性、吐出安定性などが求められている。また、印刷時に生じる溶剤の揮発や臭気などを防ぎ、印刷作業者がより安全で快適に使用できるインクへのニーズも高まっている。


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 今回開発した「AQUAFUZE技術」は、同社が持つ高機能素材の合成技術や粒子の分散技術を応用して、水性顔料インクジェットインク中に光硬化性樹脂を安定的に水分散させる独自の技術。さらに「AQUAFUZE技術」をベースに、水性インクとUV硬化性インク双方の処方技術を組み合わせることで、新たに開発したのがUV硬化性水性インクである。同インクは、これまで水性インク・溶剤インク・UV硬化性インクといった単一インクでは難しかった、印刷時に生じるインクの臭気などを抑える安全性に加え、高い耐擦性や延伸性を実現する膜質を有するため、多彩な印刷基材に対応する。

 なお、「AQUAFUZE技術」を用いた新インクジェットインクとなるUV硬化性水性インクの提供開始は、2024年秋を予定している。

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