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生産ネットワークとコーディネート力

HP Indigo 10000 CPOデジタル印刷機導入

 同社は今年7月、HP認定中古機販売プログラム(CPOプログラム)を通じてB2サイズ(750×530ミリ)対応の枚葉デジタル印刷機「HP Indigo 10000 CPOデジタル印刷機」を導入。紙袋の小ロット対応力と瞬発力を強化するとともに、ビビッドインキ採用によるRGB6色印刷を活かした紙袋の「付加価値創出」にも乗り出している。


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HP Indigo 10000 CPO デジタル印刷機

 従来、サービスの最低受注ロットは500袋から。より消費者のニーズが細分化される中で「もっと小ロットからお願いできないか」という声をきっかけに、大サイズの紙袋を小ロットでも適正価格で提供できる生産体制を整えた。これまでにあまりなかったサービスレンジであると言える。

 紙袋の製造におけるIndigoの優位性について谷元社長は、まず液体トナーの加工適性を挙げている。

 「紙袋の場合、基本的にフィルムやPP貼り、OPニスなどの表面加工を施す。インクジェット、とくにUV仕様の場合、インキ部分の凹凸で平滑な仕上がりになりにくく、下手するとエンボスのような仕上がりになってしまうこともある。この部分で液体トナーのIndigoは、当社にマッチしている」(谷元社長)

 さらに、RGB色域の再現性は、同社が展開する同人系のサービスで大きな威力を発揮する。同人誌の制作はタブレットなどを使ったRGB環境がほとんどで、その色域の再現性をさらに向上させるのがビビッドインキの採用である。導入機は、CMYKに加え、このビビッドピンクとビビッドグリーンによる6色印刷仕様で、RGB色域の再現性がより豊かなものになっている。

 同人誌の世界では、キャラクターの描画が多用されているため、肌の表現が重要とされており、Indigoのざらつき感のないスキントーンはこの世界で非常に品質評価が高い。その中で、同人系の紙袋のデザインは、同人誌の表紙と連動するケースが多いため、その印刷で多く活用されているIndigoでの紙袋の印刷は、「同一の再現性」という面で大きなアドバンテージになるわけだ。

さらなる納期圧縮に挑戦

 今後の目標について谷元社長は「納期圧縮」を掲げている。様々な加工をともなう紙袋という商材の性質上、納期への対応は一般的に「緩い」とされる業界でもある。この状況に対して「一石を投じたい」というのが谷元社長の思いである。

 「ユーザーに対してベストの『解』を導き出すことで企業価値を高めてきた当社。これまでも短納期を求めるユーザーに対しては、仕様の変更によって海外生産から国内生産へと切り換え、納期を圧縮するといった提案も行ってきた。今後は、Indigoを使った小ロットの短納期対応に加え、後加工への設備投資も視野に入れながら、さらなる納期圧縮に挑戦していく」(谷元社長)

 同社では、ユニークなサービスとして、ストックヤードの機能も提供し、ユーザーの在庫管理を支援している。商業印刷の世界と違い、大サイズの紙袋1,000部となると大きなダンボールが10箱届く。そのギャップに驚き、納品するや否や「引き取ってくれ」というユーザーも過去にはいたようだ。そこで当社では、フルオーダーの注文に限り、1年間無料で商品を預かり、1ケース単位で出荷するというストックヤードサービスを提供。商品の在庫保管・出荷管理などを代行することで、ユーザーの負担軽減にも貢献している。

 同社は、9月7日から東京ビッグサイトで開催された「第94回東京インターナショナル・ギフト・ショー」に出展。IndigoのRGB品質を活かした紙袋とB2サイズの壁掛けカレンダーを出品し、その発色や彩度をアピールした。Indigoの導入を機に、同社では「B2」というサイズ感を最大限活用した商品開発に注力するとともに、デジタル印刷機のバリアブル特性を活かした商材にも挑戦。さらにポスターや短納期の商業印刷物にも応用していく考えだ。


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東京ギフトショーに出展

 このように、商材や表現方法のバリエーションを増やすことで事業領域の拡大を目指す同社。「『1部からのサービス』。これはIndigo活用の本質ではない。今後は、お客様とともにRGB品質やバリアブルなど、Indigoの優位性を活かした付加価値創造の可能性を追求していきたい」(宮本室長)

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