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クリエイト、オリジナル紙袋の専門サイト[紙袋販売net / 同人用紙袋印刷.jp]

生産ネットワークとコーディネート力

 (株)クリエイト(大阪市城東区鴫野東3-28-12、谷元進社長)が運営する「紙袋販売net」は、その名の通り、「紙袋」という商材に特化し、年間約300万枚を受注・販売する完全データ入稿型のオリジナル紙袋専門サイトだ。国内外にわたる数多くの生産ネットワークと、それをコーディネートするカスタマーサービスを最大の強みとする一方、今年7月には「HP Indigo 10000 CPOデジタル印刷機」を導入。小ロット・短納期への対応力強化と付加価値の提供にも注力している。


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谷元社長(右)と宮本室長

2つのブランドでオリジナル紙袋を受注・販売

 同社は、印刷会社に勤務していた谷元社長が独立する形で起業した新鋭企業。その当時、取引のあった中国・上海の日系企業が現地の印刷会社の「品質」に悩まされていたことから、谷元社長に品質管理全般を委託。そこでの実績が多くの人脈を育んだという。

 そんな中、現地の印刷会社が欧州企業向けに製造していた紙袋型のダイレクトメール(DM)に目がとまった。「商材である紙袋そのものをDMとして販促するというユニークなビジネスモデルに惹かれた」と谷元社長。早速、日本でA4サイズ程度の紙袋型DMを作成し、アパレル関係を中心にメール便で発送。そのレスポンスの受け皿としてWebサイトを立ち上げた。これが現在の「紙袋販売net」の原形となっている。

 しかし、DM効果を狙った思惑とは別に、その受け皿として立ち上げたWebサイトをきっかけとして集客が伸び始め、受注にも繋がっていった。これらWebを介したユーザー層は非常にアクティブで商談、意思決定も早い。ここに商機を感じた谷元社長は、Web上で紙袋を受注・販売するという「印刷通販ビジネス」へと大きく舵を切り、そこで「紙袋販売net」が誕生した。


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紙袋販売net

 現在、完全データ入稿型のオリジナル紙袋の専門サイトとして、アパレルやお土産、テイクアウト関連、婚礼、各種催事、学校、不動産業など、様々なユーザー層に様々なシーンで利用される「デザインと機能性に優れた紙袋」を提供。一部、既製品への名入れや加工サービスにも対応するなど、その手軽でユニークなサービス展開により多くのリピーターを獲得している。

 一方、同サービス開始から間もない頃、同人系のキャラクターがデザインされた紙袋の受注が増えていることに気づいた谷元社長。「当時、この世界に対して見識はなかったが、世界最大の同人誌即売会『コミックマーケット』の活況ぶりを知り、衝撃を受けた」と当時を振り返る。そこで「特化型サイト」として同人用紙袋印刷の専門サイト「同人用紙袋印刷.jp」をスピンオフさせた。現在、フルオーダーによるオリジナル紙袋の「印刷通販ビジネス」を、この2つのブランドで展開している。


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同人用紙袋印刷.jp


システマチックなビジネスモデルにおける「きめ細かなサポート体制」

 「紙袋販売net」のサイトを覗くと、納期や予算、ロットに応じて、「格安プラン」をはじめ、「短納期プラン」「大ロット激安プラン」「短納期・小ロットプラン」など、数多くのメニューが用意されている。しかし、同社最大の強みは、これらのプランを横断的に網羅し、ユーザーの要望に対してベストの「解」を導き出すカスタマーサービスの存在にある。

 WEB事業部事業開発室の宮本毬代室長は、「ジェリーの紙袋と食パンの紙袋とでは、その価値はまったく違ってくる。当社では、アジアを中心とした海外にも生産パートナーのネットワークが数多く存在し、これら価値の異なる様々な顧客の要望に対して、最善のサービスを提供できるカスタマーサービスのスタッフを育成している。納期や予算、ロットというそれぞれの仕様に対し、すべてを網羅できる生産ネットワークと、それを知り尽くしたスタッフのコーディネート力が当社最大の強みである」と語る。

 一方、コンシューマユースからデザイナー、広告代理店、印刷会社といったプロユースまでをカバーするサービス体制も同社の強みのひとつだ。とくに紙袋のデータ作成においては、プロでも悩ましいところではないだろうか。同社では、受注が決まると、その仕様に応じたテンプレートを提供し、データ作成におけるハードルを低くしてくれる。さらに、入稿データは、同社のデータスタッフがプロの目でチェック。印刷確認書を通じて発注者と「勘違い」や「見落とし」を潰していく作業も丁寧に行っているという。

 「これまでの経験で、『底面に文字がかかる』『表裏が逆』など、制作段階でのミスに気づくことも多い。そこは丁寧に確認していくことを心掛けている」(宮本室長)

 さらに今年6月からは、3D画像での校正サービスも開始している。「従来は、展開図で最終確認を行っていたが、表裏の間違いやロゴの大きさなど、組み上げてみないと分かりづらいことも多い」と谷元社長。もちろん、別納期、別コストにはなるが、校正用の試作の提供にも対応している。

 なお、支払いは基本的に前払いだが、条件が揃えば、法人契約による売り掛けにも対応しているという。また、掛払い決済代行サービス「掛払い.com」の利用も可能だ。

 「『ネット印刷』というシステマチックなビジネスモデルにおける『きめ細かなサポート体制』が、当社の最大の価値だと自負している」(谷元社長)

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