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オンデマンドトランプ.com、常連客に支えられて10周年

今秋に記念キャンペーンを企画

 世界に1つだけのオリジナルトランプを作成できる通販サイト「オンデマンドトランプ.com」は今年7月、10周年を迎えた。同サイトを運営する(株)田中紙工(本社/東京都板橋区)の田中真文社長は、「毎年100〜300セット程度の数量を決まって発注していただける常連客をはじめ、リピーターの皆様に支えてきていただいたお陰である」と感謝の気持ちを示しており、今秋に記念キャンペーンを企画している。オリジナルトランプだけでなく、オリジナルカルタ、オリジナルカードもスマホで簡単に作成できるサイトになっている。

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田中 社長


スマホで感覚的に編集できるのが人気の秘訣

 「オンデマンドトランプ.com」は、スマホからでも簡単にオリジナルトランプの編集作業が行えるのが特長。すべてのカードにオリジナルの写真を入れることができ、ストレスフリーで編集作業が行える。画像のアップも一瞬で行え、慣れれば数分で注文が可能だ。

 「2年前にインターフェイスを切り替えてからユーザビリティが劇的に向上した。クラウドのため、いつでもデータの保存や再編集が可能で、専門的なデータ作成スキルなども不要。アプリをダウンロードする必要もなく、メモリを気にする必要もない。このため、今では7割がスマホからの注文となっている」(運営担当の田中千晶氏)


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70%以上がスマホからの受注

 コロナ禍でも受注は順調に推移しており、今年6月時点での売上は前年比130%以上。同サイトでは売上2,000万円を当面の目標にしているが、「今年は1,300〜1,400万円の売上は達成できる見通し。1,500万円を目標にしたい」(田中社長)と話す。

 さらに、同サイトは昨夏、オリジナルトランプだけでなく、「オリジナルカルタ」と「オリジナルフリーカード」を作成できるページをリリースした。新規ユーザーの獲得につながっているようで、サイト全体の売上向上に貢献している。

常識に縛られない「オリジナルカルタ」も好評

 「オリジナルカルタ.com」は、思い出の写真で世界に1つのカルタを作成できるサイト。「オンデマンドトランプ.com」と同様、ユーザーが自分で編集することで、データチェックなどの人件費を抑えることができ、1部からの小ロットでも低価格での商品の提供が可能になっている。

 また、通常のカルタの読札のように「あ」から「ん」までの読札が1枚ずつという常識に縛られる必要もなく、「あ」で始まるカードが2つあってもいいし、濁点で始まるカードやアルファベットで始まるカードの制作も可能だ。

 「当社のカルタは50音順だけでなく、読札の頭文字を任意に変更できるテンプレートも用意している。先日、注文されたオリジナルカルタを作成していたところ、読み札の順番がプロポーズのメッセージになっていたことに気が付いてしまった。普通のカルタにはない楽しみ方ができるのもオリジナルカルタの特長」(田中千晶氏)

 同サイトは現在、オリジナルカルタのモニター募集キャンペーンを実施している。「家族や友達との思い出の写真、文章を挿入して作成したオリジナルカルタをHPやSNSで紹介させてもらえれば、協力していただいた方全員にオリジナルカルタ1セットを無料でプレゼントしている」(田中千晶氏)

 なお、将来的にはオリジナルカルタの「箱」についても、カードと同様にWEB上でオリジナルなデザインのものをオーダーできるようにしていきたいということだ。

「オリジナルカード」にトレカ風名刺をリリース

 また、フリーカードを作成できる「オリジナルカード.com」は、オリジナル画像を挿入すれば、名刺やトレーディングカードなど、幅広いデザインのカードを自由に作成できるというもの。スートがないため、スートの大きさや形までもこだわった完全な「オリジナルトランプ」の作成も可能である。

 自分で考えたオリジナルのテーブルゲームやトレーディングカードなど、作り手のアイデアによって様々なものを作ることができるのがオリジナルカードの魅力となっているが、同サイトでは現在、トレーディングカード風の「名刺」が作成できるコンテンツをリリースする計画を進めている。

 田中千晶氏は、「裏面が王様や勇者などのイラストになっており、その顔部分を個人の顔にでき、表面のデザインは名刺になっている。また、職業に合わせていくつかのテンプレートを作成しているところで、今年中にはリリースしたい」と話している。

ダイバーシティ経営でさらなる発展へ

 同社は裁ち屋として60年の歴史を持ち、「1本の髪を縦に断裁できます」をキャッチフレーズに、その技術力をベテランから若手に継承するため、高卒の新卒者をイチからOJTで教育して一人前の断裁士に育てる取り組みを継続的に実施している。

 しかし、若者の「職人離れ」が進んでいることは事実。製本業界全体でも、断裁士の高齢化とともに断裁士の人数も減少している。そこで同社では今年より、「人事評価制度」を採用した。これにより社員のモチベーションをアップさせ、製本会社としての企業価値向上を目指す。

 「これにより社員のやる気を高めていく。また当社では毎年数人の社員を定期的に採用しているが、今年は男性よりも女性の応募が多かった。ダイバーシティ経営にも注力しながら、企業として発展していきたい」(田中社長)

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