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渡辺通商、長期使用から安定使用へ〜製品サポートでSDGsを実践

 渡辺通商(株)は、丁合機やカレンダー製本機などの機械を製造・販売し、その高い技術力とサポート力は市場から高い評価を得ている。
 
 1969年より販売が始まったBC丁合機や、1994年にデビューした紙の短冊で綴じるカレンダー製本機Tanzacなどの機械が長い間多くのユーザーに愛用されている。販売開始から現在に至るまでの間には、様々な改良が重ねられ、幾度かのモデルチェンジを経て今日の仕様となっている。
 
 これまでも同社では、自社製品を必要とするユーザーの役に立つことができるよう、電装改造や修理などを可能な限り行い、長く使い続けてもらえるように対応してきた。これは、近年世界的に取り組まれている持続可能な開発目標であるSDGsにも通じる側面があり、同社では、アフターコロナにおけるユーザーメリットの1つとして、今後もSDGsへの対応を視野に入れ、この姿勢を続けていきたいとしている。
 
 しかし、一方で制御用電子機器などの交換部品の生産終了や相当年数経過などで、どうしても修理などの対応が困難、或いは不可能なこともある。そのような場合、ユーザーには最新型製品への更新を検討してもらうことになるが、同社では「最新型に更新して頂くことで、お客様の生産性向上に貢献したい」としている。


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BC丁合機A28NE

 
 具体的に見ていくと、例えば、BC丁合機の最新型はNEシリーズになるのだが、従来型と違い増丁・落丁の検知を超音波センサで行うようになっている。それまでは光センサで検知を行っていたため、調光という作業が必要だったが、この工程がなくなった分、作業時間が短縮されている。また、色による影響が少ないため、金色、銀色の用紙や透明フィルムなども対応可能となり用途の幅も広がっている。
 
 カレンダー製本機Tanzacについては、現在、短冊の給紙部が昇降フィーダ仕様から追積フィーダ仕様に変更されている。昇降フィーダ仕様では、短冊の補給をする際に5分程の時間を要していたが、追積フィーダ仕様では、機械を止めることなく補給できるようになったため、1時間あたりの生産量増加が期待できるようになった。


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カレンダー製本機Tanzac


 モデルチェンジによる生産終了から18年以上が経過した機体や生産中止となった機体については、最新型との構造の違いや制御の違いから電装改造は行えず、また、修理対応が困難な場合もあるため、「お客様の日々の業務に支障をきたさないためにも、経過年数を超過する前に早めに弊社にご相談頂きたい」としている。
 
 機械を長期に渡り使い続けていくと消耗や故障はどうしても避けられない。そこから起因する生産効率の低下も起こり得るであろう。メンテナンスの頻度や交換部品が増えることによるコストも考えなければならない。しかし一方で、新台を導入するには相応の費用がかかるため、簡単にはできないこともまた現実としてあるだろう。
 
 同社では、「お客様のご期待に応える製品が提供できるようこれからも努めていきたい。また、安心してお使い頂けるようできる限りのサポートをさせて頂き、同時にお客様には計画的な改造修理、設備更新をご検討頂ければ」としている。

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