ページの先頭です

RMGT、スマートファクトリー構想とソリューション

 近年の印刷現場では、少子高齢化や熟練技能者の退職などによって人材の確保が困難となり、高年齢者、女性、外国人の働き手が増加している。また、短納期対応や品質管理に対する要求が厳しさを増し、さらには各種コストの高騰もともない、無駄を削減した生産性の向上が喫緊の課題となっている。このため、印刷機にはスキルの平準化を後押しする自動印刷機能が求められている。アフターコロナ時代の「新しい生活様式」において求められる印刷機は、印刷経験が浅い人にも扱いやすく、人との接触を最小限におさえるワンマンオペレーションや自動印刷機能が求められている。


rmgt_after_c_1.jpg


 リョービMHIグラフィックテクノロジー(株)(RMGT)では、「Assist Your Potential(技術力と創造力で、あなたの可能性を支援する)」をテーマに、印刷オペレータの負担軽減を実現する自動印刷、IoTを活用した生産状況の見える化やお客様サポート、自動搬送ロボット(AGV)による印刷用紙や印刷物の搬送作業の自動化など、印刷オペレーションの自動化・省力化に寄与する開発に取り組んでいる。

 また、消費者を初めとする市場からのSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)への取り組み要求が高まり、印刷会社もこれらのニーズに応えることが求められている。RMGTでは、社会や環境面に配慮した商品やサービスの提供を通して印刷会社のSDGsを強力にアシストしている。

印刷オペレータの負担を低減する自動運転機能

 新開発の「スマートアシストプリンティング」は、画面のワンタッチ操作でインキプリセットからブランケット洗浄、版交換、テスト刷り、見当合わせ、濃度調整、本刷りまで、複数ジョブの連続印刷を自動で行える機能。インキプリセット、ブランケット洗浄、刷版交換の工程が終了すると自動で給紙が始まり、テスト刷りへと移行する。テスト刷りでは、印刷機上のCCDカメラで印刷中の用紙を撮像し、インラインで印刷物の品質管理が行える印刷品質管理システムPQS-Dと連動。用紙を抜き取らずに見当と濃度を合わせ、見当と濃度が本刷りの基準値に入れば本刷り印刷が始まる。本刷り印刷中も、PQS-Dにより印刷中の品質検査を行うとともに、濃度の自動調整と見当状態を監視する。最初のジョブの本刷りが終了すると次のジョブに移る連続印刷サイクルを繰り返す。用紙の抜き取りによるメイクレディの作業を印刷機に任せることで、1ジョブあたり約4分(社内スタッフにより効果測定した数値。オペレータの熟練度や印刷条件によって数値は異なる)の時間短縮が行え、小ロット連続印刷の生産性向上とオペレータのスキルレス化を実現した。

IoTを活用した生産状況の見える化、お客様サポート

 「プレスインフォメーションクラウド(PIC)」は、工場内の複数の印刷機をネットワークにつなぎ、機械の停止、洗浄、版交換などの稼働状況や生産性データ・指標をインターネットのクラウド上に自動で集約して一元管理する。印刷機ごとの稼働時間やA能率、C能率、損紙などのデータを抽出することができるため、お客様はそれらのデータを分析することで課題を明確にし、生産性向上のための現場改善に取り組むことができる。また、PICは基幹システムからのJOBデータを受け取り、用紙種や色数、納期に応じて印刷JOB順序を最適化して並べ替えることにより、無駄のない印刷を実現する。さらに、PICは自動搬送ロボット(AGV)へも動作指示を出すことができるため、工程間の紙や印刷物の自動搬送によるオペレーターの負荷軽減と人手不足に対応する。

rmgt_after_c_2.jpg
プレスインフォメーションクラウド


 また、消耗品交換時期やメンテナンスの周期を登録しておけば自動で知らせるため、高い品質と生産性の維持にも寄与する。

 「ウェアラブル遠隔支援システム」は、印刷オペレーターがスマートグラス(カメラとディスプレイを搭載してインターネットに繋がったメガネ型のウェアラブルコンピュータ)を装着し、機械とRMGTサービスコントロールセンターをインターネットで結んで、オペレーター目線の同じ映像を共有して問題の解決を図り、印刷機のダウンタイムの短縮と印刷トラブルに直面する印刷オペレーターの不安低減に寄与する。

rmgt_after_c_3.jpg

ウェアラブル遠隔支援システム


お客様のSDGsを強力にアシスト

 印刷会社は昨今の厳しい環境の下、自社の成長・発展に向けて様々な経営課題への取り組みが行われている。加えて、お客様を初めとするステークホルダーからの社会や環境面への対応要求が高まり、こうしたニーズへも応えることが求められている。このような中、印刷会社は仕事量の確保、必要な人材の獲得、設備投資の実行など、持続可能な成長を目指すため、全世界へ向けての持続可能な開発目標を掲げたSDGsに取り組み、ステークホルダーからの信頼を獲得することが重要になっている。

 RMGTでは、オペレーターフレンドリーなユーザーインターフェースや作業負担を軽減する自動化/省力化機能をはじめ、損紙の削減や電力消費量低減によって省資源/省エネルギーに配慮した、人に地球に優しい印刷機の開発に取り組んでいる。なかでも「RMGT970モデル」は、これらに加えて菊全ジャストサイズによるコストメリットの他、生産性や印刷物の付加価値を高める各種オプション機能も充実した、経営にも優しい印刷機である。人、地球、経営に優しいRMGT970モデルは「誰ひとり取り残さない社会」の実現を目指すSDGsの基本理念にも通じる印刷機として、SDGsに取り組み、持続可能な成長を目指す印刷会社を強力にアシストする。

注目コンテンツ