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ジーティービー、プリント不要で刷版確認「Digital Plate Checker」

刷版網点画像を高速にモニターで確認

 刷版確認のプリント出力が不要な時代が到来した。(株)ジーティービー(本社/神戸市中央区、大西幹雄社長)の「Digital Plate Checker(デジタルプレートチェッカー)」を使えば、プリント出力して、出力用紙で確認するといった無駄の多い従来のチェックが不要になる。これからの刷版確認の標準として注目されていきそうだ。

 「Digital Plate Checker」は、1bitTIFFを高速に扱うことができるビットスルーシリーズの製品。このため、プリント出力することなく刷版網点画像を高速にモニターで確認できる。拡大して網点を確認する場合や、モニターの画面を移動する場合もさくさくと動くため、動きの遅さによる作業ストレスは皆無である。SCREENのワークフローソリューション「EQUIOS」とも連携しており、下版チェックから出力制御までをリモートで行うことができる。

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Digital Plate Checker の全画面

 従来、紙にプリント出力してチェックしていた項目が網羅されている。オフセット印刷であれば、版サイズ、用紙サイズ、製版寸法、クワエ、ドブ幅、塗り足しなどの計測項目のほか、ノンブル、色玉、見当、網角、線数などもすべてモニター上でチェックできる。また、色版ごとに表示用透過率を変えることができるため、ニス版や白版等のチェックも容易となる。

 チェックした項目はそのまま記録としても残り、独自に項目をカスタマイズすることも可能。同社は今後、フレキソなど他の印刷方式についてもチェック項目を標準化したタイプを開発していく方針だ。

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チェック項目

 主な特長として、トンボを検出してガイドを自動作成/CTP用1bitTIFFファイルをダイレクトにオープン。8bitTIFFにも対応/水平・垂直ガイド描画機能でイメージサイズをチェック/ものさし機能で仕上がり、クワエなどの計測・保存(インチ表示対応)/手書き描画機能で問題箇所を簡単に指摘/表裏透かし表示/インキ壷の配分を可視化、ゴーストのチェック/チェック機能付き確認リストで寸法、結果保存/検版結果の書き出しなどが挙げられる。

 機能の詳細を一部紹介すると、まず、各サイズ計測は自動でも手動でも、モニター上で瞬時に計測が可能。トンボの1ヵ所付近をワンクリックするだけで、紙面すべてのトンボにガイドを自動生成。そこから製版サイズも自動で検出され、チェック項目に数字が書き込まれていく。また、ものさしツールでは、手動で距離の計測も可能。デジタルのため、モニター上のどこでも正確な数値で計測することが可能になっている。計測したい項目を選択して計測し、各項目のサイズを簡単に登録できる。

 デジタルのため、保存されたテンプレートからの一発製版サイズチェックも可能。定形の仕事においては刷版を開いて既存のテンプレートガイドを読み込むだけで瞬時にチェックが可能となる。
 
 また、手書き機能により、従来のようにメモやチェックを直接書き込むことも可能。デジタルの恩恵を受けながらも、従来の紙のチェックの利点も合わせ持っている。線の太さや色も変更可能で、ペンタブレットなどを使用すれば、さらに素早く項目を手書きすることができる。
 
 「Digital Plate Checker」を使用すれば、出力用紙、プリント時間、作業スペース、インキ代など様々な無駄をなくすことができる。また、プリンターのメンテコストや時間もトータルすれば大きな負担になるため、とくに大規模の印刷会社を中心に、コスト削減の目的で採用が増えているようである。また、ネットワークなどの条件さえ整えば刷版確認から出力指示までをリモートで行えるため、ウイズコロナ時代の刷版確認ツールとしても注目されていくことは間違いないだろう。

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