富塚製本[オリジナル便箋工房]、販促・贈答品を手軽に制作可能
多数の実績紹介、短納期・小ロットに対応
制作実績は累計500万冊以上--。「オリジナル便箋工房」は、天糊製本を得意とする富塚製本(株)(本社/大阪市生野区、富塚宗寛社長)が運営する一筆便・便箋の専門サイト。一見して分かる、すっきりとしたデザインは「分かりやすい」とユーザーから好評。このため、通販サイトに慣れていないビギナーからの注文も多い。オンデマンド印刷を利用するため、最低10部からの小ロットに対応。納期も100冊までなら5日納品が可能だ。さらに価格も「競合サイトより安く設定している」(富塚社長)とのことで、販促品や贈答品を手軽に制作できる通販サイトと言えそうだ。
一番人気は一筆箋。すぐに欲しい人には「名入れ便箋」も
同社は約7年前に「オリジナル便箋工房」を開設する以前から、同人誌関係の製本を数多く手掛けてきた。その関係から「昨今では、コミケや同人イベントなどで安価にキャラクターをアピールできるツールとして『オリジナル便箋工房』を活用するユーザーが増えている」(富塚社長)という。その中でも、一番人気となっているのが「一筆箋」だ。
富塚社長は「受注の8割は一筆箋。一筆箋は幅広い用途に使うことができ、ちょっとしたひと言を書くのに便利なツール。販促品やお土産、記念品などに活用してもらいたい」と一筆箋の魅力について語る。
一方、社名を入れるだけで良いというユーザーに推奨しているのが「名入れ便箋」だ。サイズはA4、B5、一筆箋があるが、名入れ便箋についてはA4サイズが人気だという。
「すぐに欲しい、簡単に名入れだけしたいというユーザーにお勧めの商品。完全オリジナルの便箋よりも、低価格・短納期で制作できる」(富塚社長)
紙の素材と1冊あたりの枚数は決まっているが、名入れ部分や罫線などは自由にカスタマイズできるため、十分にオリジナリティーのある便箋を作ることができる。
「分かりやすさ」と「品質」で差別化
同サイトを訪問して一番に感じるのは、すっきりとしたデザインに仕上がっており、非常に「分かりやすい」ということだ。このため、印刷通販に慣れていないビギナーでもストレスなく操作することができる。これが個人の企業やデザイナーから広く受け入れられている理由の1つとなっていることは間違いない。
そして、気になる品質についてだが、まず、当然のことだが印刷方法は部数によってオンデマンドとオフセットに分けられている。「過去にオンデマンド印刷とオフセット印刷の色味の違いからクレームになったことがあった」(富塚社長)ことから、印刷方法については、事前にユーザーに分かるように伝えているという。

入稿データは、データチェック後に校正をPDFにて送付している。また、印刷後の便箋巻きなどの後加工についてはもともとの得意分野であるため、クレームは一度もないようで、富塚社長は「一度注文をいただいたユーザーからはリピートが多い」と品質に自信を示す。なお、支払い方法については現在、銀行振り込みのみとなっており、入金確認後に「注文確定」となる。
将来的には様々な形状の一筆便制作も視野に
「オリジナル便箋工房」の開設は約7年前。便箋巻きの機械を導入し、閑散期にも便箋巻き機の仕事を埋めることを目的に開設し、現在は年間2,000〜3,000冊ほどの受注を得ることができるまでになった。
「まだまだ、閑散期を埋めるまでには至っていないが、インターネットを使った通販であるため、従来の仕事ではありえなかった全国エリアから受注を獲得している。このうち、首都圏からの受注が7割を占めている」(富塚社長)

富塚社長は、大阪府製本工業組合の理事長を務める。全日本製本工業組合連合会では現在、印刷業界、出版業界に次ぐ第3の市場との取引による生き残りを提言している中、富塚社長は「通販サイトの開設により全国の個人企業や、デザイナーなどに取引先を拡大することができた」と、その成果について話しており、今後も「オリジナル便箋工房」を活用しながら従来の「待ち」の受注体質から脱却し、「攻め」への企業体質に変革していく考えだ。
今後の展開について富塚社長は「さらに分かりやすい通販サイトを目指すとともに、将来的にはトムソンにより、様々な形状の一筆便も制作することも視野に入れている」と話す。ユーザビリティの高さと品質、豊富な商品アイテム数で競合サイトとの差別化を図り、さらなる受注拡大を目指していく考えだ。
