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after virtual.drupa|富士フイルム、NEVER STOP Believing in Print─ともに印刷の未来へ

3つのバーチャルプロモーション展開 〜 6月24日から独自イベント開催

 富士フイルムホールディングス(株)(助野健児社長)は、「NEVER STOP Believing in Print」というスローガンのもと、「virtual.drupa」への出展、プロモーションサイトの立ち上げ、独自イベントの開催という3つのバーチャルプロモーションを展開。これらをリンクさせた新たなグローバルプロモーションで「新生FUJIFILM」ブランドの提供価値訴求に乗り出している。

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プロモーションサイト「Believing in Print」


 富士フイルムグループのグラフィック事業分野において、4月1日付で富士フイルムビジネスイノベーション(旧・富士ゼロックス)が誕生。さらに、7月1日付で富士フイルムの「グラフィックシステム事業部」とこの富士フイルムビジネスイノベーションの「グラフィックコミュニケーションサービス事業本部」を母体にして、「グラフィックコミュニケーション事業部」を設立。グループ内でのシナジー創出を加速させることで、印刷業界へさらなる価値をグローバルに提供していくための新たな組織体制を打ち出している。

 これに先立ち両社では、統合プロモーションチームを立ち上げ、3つのバーチャルプロモーションの策定に着手。昨年秋頃から企画・運営の具体的な準備を進めてきた。これらバーチャルプロモーションの統一スローガンは、「NEVER STOP Believing in Print」。「お客さまの変革をサポートし、印刷産業の未来への挑戦をリードする」という富士フイルムのコミットメントを明確に提示し、以下の3点を訴求していく。

▽FUJIFILMはコンベンショナルからデジタルまでの技術・商品を統合的に提供するパートナー
▽お客様の課題を解決し、さらなるビジネスの発展に向けた一歩先のワークフローを提示
▽新生FUJIFILMブランドの提供価値を訴求

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左から、吉岡氏、佐野氏、日比氏

「virtual.drupa」で2つの新製品発表

 drupa史上初となった完全仮想展示会「virtual.drupa」への出展が、富士フイルムのバーチャルプロモーションにおける「トリガー」的な役割を果たした。グラフィックシステム事業部POD事業準備グループの吉岡剛マネージャーは、「drupaのバーチャル開催決定前から一連のバーチャルプロモーションの企画は走り出していたが、結果的には『virtual.drupa』を始点としてプロモーションの流れができた」と説明する。

 コンテンツは主に3つ。まず、FUJIFILMコーポレートマニフェスト「挑戦だけが未来をつくる」をテーマとした「NEVER STOP」のプロモーションビデオを公開。富士フイルムグループが製品・サービス・技術開発などを通じてイノベーションを起こし、幅広い事業領域で新たな価値を創出することで社会課題の解決に貢献していく姿勢を動画で訴求した。

 続いて、2つの新製品を発表している。まず、プレート分野から発表された新製品「SUPERIA ZX」は、機上現像性(刷り出し性)、視認性、耐キズ汚れ性、耐刷性を向上させ、「使いやすさ」をさらに追求した新世代の完全無処理CTPプレート。同社の無処理プレートには、支持体であるアルミの上に機能・保護層、感光層、下塗り層の3層がコーティングされているが、ZXではこれらに4つの新技術を投入することで、無処理プレートの課題とされている基本性能を全面的に引き上げている。なお、「SUPERIA ZX」は、「SUPERIA ZD-III」として、すでに日本国内での販売が開始されている(関連記事)。

 もうひとつの新製品は、「Jet Press 750S」の高速化モデルだ。インクや乾燥性、搬送性などの改良によって、新たに5,400sph(従来3,600sph)の高速モードを追加。1.5倍の生産性向上を実現している。商品化は2021年秋を予定。

 3つ目のコンテンツは、初日に開催されたウェビナー「Exhibitor Web Session」。「Jet Press 750S」の高速化モデルの具体的な内容を発表し、聴講者からの直接フィードバックを得るインタラクティブなQ&Aセッションも設けられ、650名を超える聴講で盛況を呈した。

 「当初、『本当にバーチャルでもアクセスがあるのか』『投資対効果はどうか』などの議論も社内であったが、パンデミックという環境下において富士フイルムビジネスイノベーションの誕生というグループの転換期でもあったことから出展を決めた。結果として一定の成果を得ることができた」(吉岡氏)

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