国府印刷社、高品位メタリック箔「きらめき箔」
印刷物にプレミアム感を演出
(株)国府印刷社(本社/福井県越前市、有定耕平社長)が提供する高品位メタリック箔「きらめき箔」のサービスが業界内外で注目を集めている。同サービスは、デジタル加飾印刷機「AccurioShine 101」を活用し、印刷物に「プレミアム感」を演出させるデジタル箔を小ロットから載せることができるもの。同社はこれに「色こより綴じ」や「エコファイル・ミニ」などのオリジナル製品、そして「越前和紙」などの素材を掛け合わせ、高付加価値な販促物を次々と生み出している。
デジタル加飾機の増設で安心と安全を提供。顧客満足度向上へ
「きらめき箔」が提供する独特の光沢は、視覚的な魅力を印刷物に加えるだけでなく、触感においても独自の感覚を提供しており、サービス開始から2年で引き合いは急速に増加し、同社は今年1月、「AccurioShine 101」を増設した。受注している案件の多くは「AccurioShine 101」を導入していればできるというものでもなく、それなりのテクニックが必要なため、外注に出すことが難しい。有定社長は「万が一の場合にもサービスを提供できる体制を整えたい」と、これによりクライアントに安心と安全を提供し、顧客満足度向上を実現したことを強調する。また、2台目の増設により、年末などの繁忙期でも、大量受注に余裕をもって対応が可能になった。
「きらめき箔」の需要が高まっている要因として、有定社長は「ホームページからの引き合いもあるが、それよりも展示会で実物を見て『きらめき箔』で印刷物を作ってみたいという要望が多い」と説明する。小ロットでかつ、記念になるような印刷物の制作に活用したいとの引き合いが多いようだ。また、従来からある印刷物の「きらめき箔」バージョンを作って欲しいという声もあるという。
同社営業の加藤義仁氏は、「きらめき箔」の品質について「箔押しとの違いをよく聞かれるのだが、微細なデザインに箔を載せたい場合でも、箔押しのようにつぶれることがなく、デザイン性に優れている」と強調する。
「きらめき箔」に独自技術、独自素材を融合させた販促物を提案
そして同社では、「きらめき箔」が演出する高品質とオリジナル技術を融合させることで、高付加価値な販促物をクライアントに提案し、用途の幅を広げている。その代表的な事例が福井鉄道(株)、通称「福鉄」からの案件だ。
同社に「恐竜博物館」の入場券と鉄道・バスの乗車券を組み合わせた記念チケット作成のプロジェクトが持ちかけられた。そこで同社では、恐竜と鉄道のイラストをアーティストに描いてもらい、それを福井県ならではの越前和紙に印刷。それに「きらめき箔」でプレミアム感を演出するチケットの作成を提案。この提案が受け入れられて発売したところ、「1枚1000円で限定500枚を発売したのだが、あっという間に売り切れ、翌年には増刷した」と加藤氏は話す。
そして、このチケットに満足した福井鉄道では、「福井鉄道100周年」の記念チケットの作成を同社に依頼。今回、同社は福井鉄道の新車両と歴代車両のイラストとともに、再生と復活の象徴である不死鳥や紫式部のイラストを使用した。さらに「きらめき箔」でプレミアム感を演出するチケットを越前和紙で印刷し、今年2月に1日乗車券として1枚1,000円で発売したところ、こちらも飛ぶように売れた。
この事例以外にも、アニメ系のポストカードやチケット、お菓子のパッケージなどの引き合いが増えているという。
P・Iショーで様々なオリジナル販促アイテムを紹介
同社は4月10日〜12日に池袋・サンシャインシティにおいて開催されるプレミアム・インセンティブ(P・I)ショーに出展する。「きらめき箔」を中心に、「色こより綴じ」や「エコファイル・ミニ」、「ポケットパンフレット」などのオリジナル販促アイテムを紹介する。
今回、新たな試みとして「きらめき箔」を使用した色紙のサンプルを出品するほか、印刷に「きらめき箔」を活用した缶バッチやキーホルダーを出品する。さらにノートやうちわ、紙袋などに「きらめき箔」による印刷物をシールのように貼ることができるサンプルも紹介する。有定社長は「素材にダイレクト印刷するよりも低コストで、またダイレクト印刷できない素材にも貼ることができるので、新しい展開が期待できる」と話している。
同社は、今後も革新的なアイデアと技術、サービスを融合させ、高付加価値な商品を生み出していく。