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ニヨド印刷、リサイクル対応可能な紙ノベルティ

ラインアップを拡充して各展示会でPR

 ニヨド印刷(株)(高知県吾川郡いの町474-2、御庄康隆社長)は2023年の関西販促EXPOより、「リサイクル対応型紙ノベルティ」をテーマに各展示会に出展し、環境配慮型企業としての取り組みやSDGsの実現につながる紙製品をアピールしている。同社は数年前より、高知県から全国に外商をスタートし、首都圏、関西の業界内外の展示会に出展している。御庄社長は「展示会の効果はすぐに現れるものではないが、バタフライ効果のように、想定外のご縁や出来事をもたらす。今後も様々な展示会に出展していきたい」と話す。今年3月には、京都ギフト・ショーに初出展した。4月には東京のプレミアム・インセンティブショーにも出展する。


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京都ギフト・ショーのブースにて御庄社長

 「いまやゴミにしかならないようなノベルティを大量にばらまく時代ではない」。御庄社長は業界内外の展示会に出展する中、このように感じているという。そんな中、同社がリサイクルを促す紙製品として各展示会で提案しているのが「紙製エコファイル」、「紙プラリング卓上カレンダー」、「ペーパーリングノート/メモ」である。御庄社長は「顧客は『買う理由』を探している。大義名分が必要になっている」と話す。

 同社が「環境」に配慮した紙製品を初めて出品した展示会は、2020年2月に幕張メッセで開催された「販促EXPO 春」。間伐材が部材の卓上カレンダーやリングノートなどを出品したが、「コロナ禍が始まったばかりで、販促どころではない重苦しい雰囲気ではあったが、そんな中、興味を持ってくれた来場者がいた」と御庄社長は話す。

 その来場者から話を聞いたところ、上司から「SDGsに関連した商品を探してくるように」とのミッションを出されてきたという。このときのことが、ノベルティの配布にも大義名分が求められる時代が来たと強く頭に残っているようだ。

京都ギフト・ショーに初出展

 同社は3月6日と7日、みやこめっせ(京都市勧業館)において開催された「第5回京都インターナショナル・ギフト・ショー2024」に初出展。新製品追加でラインアップを拡充した「リサイクル対応可能な紙ノベルティ」を改めて提案した。

 同社は今回、新製品としてpage2024で発表した、ロングセラー商品「パタパタメモ」のライト版「パタメモ」をPRした。従来の「パタパタメモ」は4面版であったが、新製品の「パタメモ」はかわいい2面版となっており、「パタパタメモより価格は2割ほど安くなっているので、気軽に配れるノベルティとして活用していただきたい」と御庄社長は話す。


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人気商品の「パタパタメモ」(左)と新商品の「パタメモ」(右)

 そして昨今、問い合わせが増えているというのが「シードペーパー」を使用した名刺・カードやカレンダーである。国内産古紙100%を使った和紙の中にカモミールの種が埋め込まれており、エコな紙製品としての役目を果たしたあとは、土に埋めて水をかけると芽が出るというもので、消費者が自分自身で"育てる喜び"を感じられることが人気の理由の1つかも知れない。

 また、1枚のシードペーパーに年間の暦を印刷したカード+小さい木の台座の卓上カレンダーは、同社ブースの見どころの1つとなっており、御庄社長は来場者に熱心にアピールしていた。通常、2026年になれば2025年のカレンダーは役割を終えるが、それを土に植えて育てることでカモミールの芽が出るというサステナブル感がブランディングに最適で、「ホテルや美術館、博物館からノベルティとしての引き合いが来ている」(御庄社長)。台座には桜や欅などの上等な木を使用していて、これもカードスタンドに再利用できる。


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「芽が出るカード」と「芽が出るカレンダー」

 また、新製品の「アートパネル」は、大小様々なサイズに対応可能な紙製スタンドパネル。金縁はつけずに印刷したもので、芯紙を巻くようにして作る。オリジナルグッズとしての色紙やアクリルスタンドの代替品として提案している製品で、「一般的な色紙は金縁を巻くようにして作られているが、これができるところは限られており、家内産業的であるといわれている。そのため、色紙は人気の割には製造キャパが足りず、売り方、買い方双方が困っている現状があるという。それに対して新たな提案をしていきたい」(御庄社長)


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新商品の「アートパネル」

 これらのほか、同社では副資材を一切使用しないエコ.プレスバインダーによる紙製エコファイル等、「リサイクル対応可能な紙ノベルティ」に加え、定番のノート、メモ、カレンダーのラインアップを豊富に取り揃えており、2024年度も各展示会でPRしていく。まずは4月12日〜14日に東京・池袋のサンシャインシティで開催される「プレミアム・インセンティブショー」を皮切りに、5月のイベントツールウエストジャパン、6月の九州印刷情報産業展、7月の販促EXPOの出展を決めており、PRを継続するとともに、世の中の変化、来場者の周りで起きている変化にアンテナを立て続ける。

 今後の展開として御庄社長は、「これまでは販促系の顧客とのつながりに成果を上げてきたが、今後は同業の印刷会社ともさらに協力していく必要性を感じている」と話しており、印刷業界に向けても積極的にPRしていく方針を示している。

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