TBM、LIMEX 新パートナープログラム発表
最新の価格情報提供、表彰制度も実施
(株)TBM(本社/東京都千代田区)は4月17日、「LIMEX Partner 感謝の集い2024」をハイブリッドで開催した。同イベントは「LIMEX(ライメックス)」の拡販に向け、パートナーである印刷会社、広告代理店および販売・紹介代理店、新たなパートナーシッププログラムの参加希望者を対象としたもので、LIMEXの特長や優位性についての説明、LIMEXを採用した数々の成功事例が紹介されたほか、「サステナビリティ革命」の実現に向けた「LIMEX 新パートナープログラム」が発表された。
技術革新と国際的な展開を進めるLIMEX
当日ははじめに、セッション1として常務執行役員CSO LIMEX事業本部 本部長の山口太一氏が「進化を続けるLIMEXの『今』を再発見」と題して講演。石灰石を主原料とする環境配慮型の新素材LIMEXの特長や優位性について、環境負荷とコストの両方を実現できる点を強調。その背景として、「プラスチック製品の高騰により、LIMEX製品の低コスト、かつ環境に配慮した素材が注目を集めている。また、製造の過程で水をほとんど使用しないため、水資源を大切にするグローバルな取り組みに寄与できる」と説明した。
さらに、LIMEXは技術革新と国際的な展開が急速に進んでいることを紹介。国内外での事業拡大を進める中、200件以上の特許を取得しているほか、技術革新を続けており、CO2を活用した次世代LIMEXの開発も進め、さらなる環境への貢献を目指している現状の展開を報告。「当社の使命は、持続可能な社会を実現することにある」と結論した。
メニュー表、販促ポップなどで採用が増加
続いて、セッション2として「当事者が語る!LIMEXの提案成功事例」として、執行役員 LIMEX事業本部 本部長代理 プロモーションセールスチームの仲谷桃氏と、LIMEX事業本部 シートチーム マネージャーの奥利朗氏が講演し、LIMEX製品の導入進捗状況などを説明した。
LIMEX製品は素材の特長を活かし、特に商材を絞ることで大規模な取引を進めており、「価格の競争力を持つことが重要であり、現行品との価格差が小さいものほど採用が進んでいる」(仲谷氏)という。主要アイテムについては、価格の差を明確に示し、コスト削減の機会を提供している。
その中でも、LIMEXを使用したメニュー表については、外食チェーンなどにおいて大きな進展を見せている。従来のラミネート加工が不要となるため、印刷後の加工コストや材料費を削減できる。2018〜2019年には多くの企業への導入が進み、価格競争力の向上が実感されたという。特に新製品「LIMEX400ミクロンセミハード」は、中間的な硬さが特長で、これを利用したメニュー表が早速好評を博しているようだ。
また、LIMEX製品は販促ポップなどの領域でも導入が進んでいる。ラミネート加工が不要になるため、加工工程を省略し、結果としてコスト削減が実現できる。耐久性と耐水性もあるため、使用場所を選ばず、外食チェーンやキャリアショップなどでの採用が進んでいるという。
「LIMEXは、環境配慮型素材としての強みを生かし、サステナブルな社会の実現に貢献している。ただし、市場の認知度向上と採用拡大にはまだ課題がある。環境保護への貢献とともに、製品のコスト競争力を維持することが今後のさらなる成功の鍵になると考えている」(奥氏)
パートーナー企業との連携強化へ
このあと、セッション3として、仲谷氏ならびにLIMEX事業本部 プロモーションセールスチームの菊池健太郎氏が「LIMEX 新パートナープログラム」について発表。現状の販売戦略と今後の方向性について説明した。
同社ではこれまで、LIMEX製品の販売において広告代理店ならびに印刷加工パートナーを通じて、エンドユーザーへ製品を届ける方法を主に採用してきた。さらに、紹介代行を通じて、同社が直接エンドユーザーに製品を提案し、成功した場合に紹介料を支払う体制を整えている。
今回発表した新パートナープログラムは、さらなる市場拡大と、パートナー企業の利益向上を目的としたもので、「プロダクトパートナープログラム」、「販売パートナープログラム」、「紹介パートナープログラム」の3つのプログラムで構成している。
主に印刷業界を対象とした「プロダクトパートナープログラム」は、パートナーとなった印刷会社は、TBMから直接LIMEX Sheetを購入し、顧客に販売することができる。取扱量のボリュームやLIMEX Sheetの種類に応じて価格が変動し、最新の価格情報も提供されるため、従来よりも顧客に価格競争力を有する製品提案が可能になる。
「ボリュームに応じた価格変動により、大量購入時には、より有利な条件を提供する」(菊池氏)ほか、事業規模に応じたLIMEX Sheetの取扱い額に応じ、賞金と表彰、プレスリリースなどで公表する「パートナー表彰制度」なども予定している。
「新パートナープログラムは、パートナー企業がさらに製品を活用しやすい環境を提供することで、LIMEXの市場拡大を図ることを目的としている。また、当社としては、製品の用途開発を進め、新たな市場を開拓することで、製品ラインの多様化とコストダウンを目指す」(仲谷氏)
同社は今後、新パートナープログラムを通じて、パートナー企業との連携をより一層深め、市場でのポジションを強化していきたいとしている。
サステナブルな社会のプラットフォーマーへ
最後にクロージングセッションとして、常務執行役員 CMO コミュニケーション本部本部長、一般社団法人 資源循環推進協議会 事務局長の笹木隆之氏が登壇し、LIMEX事業のさらなる進化とパートナー企業との共同成長を呼びかけた。
その中、同氏は「ハイプ・サイクル」というモデルを用いて、LIMEXの市場拡大の位置づけを考察し、テクノロジーの期待度と普及時間の観点から将来を展望。「既存の業界に挑戦して新たな価値を生み出し、サステナブルな社会を実現していくプラットフォーマーになっていくという意識をより強く持ちながら活動を展開していきたい。サステナビリティ革命の実現を目指す」(笹木氏)
なお、同社は5月中にLIMEX事業本部担当者より、新パートナープログラムの参加申し込みフォームを案内していく予定。