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大通機械販売、中古機流通で「サステナブル」

帯掛機のレンタル事業も

 印刷関連機械のリユース事業をメインに手掛ける大通機械販売(株)(本社/東大阪市長田東、石角彰社長)は、1981年に三菱製新台印刷機の販売店としてスタートし、およそ27年前から中古機ビジネスに参入。関西を基点に中古機械の無料査定、買い取りサービスを全国展開するとともに、販売では海外のみならず国内にも幅広い販売チャネルを持つ。印刷関連機械の中古の売買を通じて、リユースによる限られた資源の有効活用と印刷業界の事業の効率化、持続性に貢献してきたその歴史は、まさに「サステナブル」そのものである。

 同社最大の特長は、幅広い取扱い製品だ。オフセット印刷機をはじめ、フォーム・シール・紙工機械のほか、とくに製本機およびプリプレス機器でも多くの実績を誇り、あらゆる分野の印刷関連企業を顧客層に持つことも同社の強みである。現在、大阪府泉佐野市にある250坪の自社倉庫では多岐にわたる中古機械を在庫し、品質維持、管理に細心の注意を払っているという。

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大阪・泉佐野市の自社倉庫


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品質維持・管理に細心の注意を払う


 資材の高騰や印刷需要の低迷など、不透明な状況が続くなかで、「新台購入はリスクがあるが、中古機なら採算が合う」という仕事もある。中古機事業者は、そんな設備投資需要に対して迅速に中古機をマッチングすることで、印刷会社に事業のサステナビリティを提供する役割を担っている。

 これら中古機売買に関わる「査定から引き取り」までの付帯作業においても、小回りの利いたワンストップサービスを提供できることが大きな強みとなっている。石角社長は「例えば搬出に機械の解体が必要な場合、準備を専門に依頼しなければ買い取りできないという条件が出てくることがあるが、当社なら自社で対応でき、コスト的にも貢献できる」と語る。また、買い取りできない機械についても引き取り処分に対応。このプロセスにおいても豊富なノウハウと幅広いネットワークで安心のサービスを提供している。

 実際の機械を触り、試運転まで自ら行うという石角社長は、中古機事業者の「目利き力」をM&Aなどの場面でもっと活用して欲しいと呼びかけている。

 「多くの場合、機械の資産上の簿価と実勢価格は異なる。これは専門家しか分からない流動性のある価格であり、その査定でお役に立てると考えている。M&Aでは、この価格差で投資額の一部を回収できることもある」(石角社長)

 一方、およそ8年前からは帯掛機のレンタル事業も手掛けている。中古機のなかでも頻繁に問い合わせのある「帯掛機」を安価で利用してもらうことを目的に始めた事業だが、最短で1週間からレンタルできる手軽さが好評で、業界以外の利用者も急増しているという。

 印刷関連機械のリユース事業を中心に、帯掛機のレンタル事業や、工場から出る廃水を凝集沈殿方式で処理する排水システムの販売なども手掛ける同社。今後もサステナビリティ(持続可能性)に基づいた事業を展開していく考えだ。

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