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ウチダテクノ、全面包装から部分包装へ〜帯テープで環境保護と創注を両立

 (株)ウチダテクノ(本社/東京都中央区)は、「全面包装から部分包装へ」をコンセプトに掲げ、帯掛機「テーピットシリーズ」を活用した包装材の削減と帯テープの付加価値化による新たな需要創出を提案している。

 帯掛機「テーピットシリーズ」は、誰でも簡単にきれいな帯掛けができることから印刷業界だけでなく、あらゆる業界で採用が進んでいる。

 これまで「テーピットシリーズ」は、クラフトテープで用紙束などを結束することを主軸に使用されていた。しかし、近年では、各種パッケージなどの商品包装にも活用されている。

印刷を施すことで帯テープに新たな価値を

 同社は、「印刷物などの紙製品の結束用途と異なり、実際に店頭で販売される商品に帯掛けを行う場合には、無地のクラフトテープでは、その商品価値を損ねてしまう可能性もある。そこで当社では、商品名や各種デザインなど、好みの絵柄を印刷したオリジナルデザインテープの提供を行っている」と説明する。

 包装紙による全面包装は、商品保護という重要な役目を担うものだが、近年では、過剰包装による環境負荷という観点から、見直しが行われているケースも少なくない。そこで同社では、包装紙による全面包装ではなく、「テーピットシリーズ」による帯包装に移行することで、包装紙の大幅削減を提案している。

 独自の印刷を施すことで、これまで結束用途の副資材として使用されていた帯テープが、オリジナルデザインテープという商品として提供できるようになる。つまり帯テープに「印刷」という価値を付加できるようになる。これにより新たな需要創出も期待できる。また、部分包装を提案することで顧客の環境負荷低減の取り組みにも寄与できるようになる。


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印刷することで帯テープに新たな価値を付加


情報伝達ツールとしての活用も可能に

 さらに同社では、昨年開催された「IGAS2022」において、プリント機能付き帯掛機「テーピットPen」を展示し、実演を交えてその機能を紹介した。

 同機は、テーピットに専用のカートリッジ式インクジェットヘッドを搭載することで、帯掛けと同時に印字することができる。テキストや製造年月日のほかナンバリング、QRコード印字にも対応しており、商品のデザインを損なうことなく帯掛けすることができる。

 これにより、必要な情報をタック紙に印字して商品に貼り付けるという工程を簡素化することが可能。また、タック紙なども不必要となり、その分の資材コストと環境負荷を完全に削減できるようになる。


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インクジェットで情報伝達ツールに

 同社は、「帯包装であっても商品の情報を明確に伝えることができる。さらに二次元コードを印字することで、商品のより詳細な情報を消費者に提供できる情報ツールとなる。帯テープに印字することで付加価値が生まれ、新たな収益を生み出すサービスとして提供できるはず」と、その機能をビジネスに落とし込んだ活用を呼びかけている。

アイデア次第で活用用途は拡大

 「全面包装から部分包装へ」とは、包装材を簡素化することによる環境負荷低減の目的もあるが、ウチダテクノは今まで価値が見えなかった帯テープを商品化することで、新たなビジネスチャンスの獲得、つまり「創注」を訴求している。

 「今まで気にせず捨てていた帯テープは、印刷を行うことで印刷物として生まれ変わる。さらにアイデア次第で結束や包装といった用途以外にも、さまざまな産業や企業と連携することで、その活用範囲を広げることも可能である」

 テーピット用の帯テープは、クラフトテープや白テープなどの一般的なものからフィルムテープやマジックテープなどを用意している。さらに半透明なグラシン紙テープもラインアップに加えており、顧客ニーズに沿った最適提案を実施している。

SDGsへの取り組み

 同社では、子ども支援専門の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」に参画している。帯掛機「テーピットシリーズ」で使用されるクラフトテープの販売で得た収益の一部が「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付される。同社は、SDGsへの取り組みとして企業の社会貢献活動へも力を注いでいる。

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