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ベルパック、高速・高精度で試される「搬送力」[シールラベルの品質保証]

 シールラベル業界の品質保証を支える(株)ベルパック(大阪市生野区、柳澤隆司社長)は昨年のIGAS2022において、ハイエンドモデルの基本性能を継承しつつ、さらなる省スペース化と低価格化を実現したエントリーモデルや、最高500m/分までの検査速度を実現した高速モデルのラベル検査装置を出品。「検査搬送機のスペシャリスト」として、検査工程のさらなる効率化を提案した。

 これまで検査機の市場では、機能や精度、処理スピードを追求することで品質保証に貢献してきた。一方で、検査機による生産効率やメリットが一般的に認知される中で、「設置場所がない」「過剰スペックでコストが合わない」といった理由で、導入を断念するケースも少なくない。小型横軸型巻き返し検査機「YC511-SN1-K」は、300台以上の検査機納入実績を誇る同社が、そのようなニーズに応えて開発した普及モデルだ。

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小型横軸型巻き返し検査機 YC511-SN1-K

 巻き取りの仕様をコンパクトにすることで機械の省スペース化を実現するとともに、検査速度を最高120m/分に設定することで、より制御の精度と使い易さを向上させている。

 柳澤社長は、「自動検査機の導入による人手不足の解消や省力化という付帯効果がようやく市場で認知されつつある。同機はそのメリットを広いユーザー層に提供できる。エントリーモデルとして開発したが、お客様からは『充分ハイスペックだ』という評価も頂いている」とし、今後は生産性向上による補助金活用も視野に入れながら広い顧客層に提案していく考えだ。

 一方、小型縦軸型巻き返し検査機「YC511-SNTD-350」は、医薬品や弱電関連などといった細幅ラベルの検査に適した縦軸型ロールラベル検査機。ダンサーローラーを定トルクバネによって駆動させているため、停止時、加速時の巻締りは一切発生しないのが特長だ


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小型縦軸型巻き返し検査機 YC511-SNTD-350

 そしてIGAS2022でも参考出展ながら注目を集めたのが、最高搬送速度500m/分を実現した超高速巻き返し検査機「YC511-LNTWⅤ-K」だ。

 高剛性の機械フレームを高精度の機械加工によって製作された機械本体により、高速度でも安定した巻き取り作業が行える。張力は、パウダーブレーキを使わない制御のため、停止時・加速時の巻締りやラベル移行のトラブルが少ないのが特徴である。検査部には、Prenity PLC401(ダックエンジニアリング製)を搭載している。

 さらに、同じくダックエンジニアリング製の「ピタッと!システム」を搭載することで、全数ノンストップ検査後に高速で巻き戻しながら、処理したいNG部分のみを停止させ、処理することもできる。


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超高速巻き返し検査機 YC511-LNTWⅤ-K

 「検査カメラの性能を活かすも殺すも、搬送機にかかっているといっても過言ではない」と語る柳澤社長。「検査精度を高める、あるいは高速化をはかる。これらはワークを安定した状態で『搬送』できる環境があってこそ実現できること。『検査搬送機のスペシャリスト』を標榜する当社の製品は、巻き上げたラベルの美しさが市場でも高い評価を得ている。検査装置が如何にお客様の生産性を高め、売上、利益に貢献できるか。そこに対して当社は、検査搬送機メーカーとしての経験とノウハウをもとに、お客様指定の検査機のニーズに合わせた製品を提供できる」(柳澤社長)

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