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タナック、DM区分けを自動処理〜バリアブルデータ印刷システム「楽送」

​ DM発送業者の多くは、郵便物の「区分け」のための専属スタッフを配置している。しかし専属スタッフしか区分けのルールが分からないため、専属スタッフがいないと区分け表も作れないというケースも少なくないのが現状だ。(株)タナック(本社/大阪市中央区、藤河和子社長)のバリアブルデータ印刷システム「楽送(ラクそう)」は、郵便物のバルク区分けも自動で行えるもの。作業負荷軽減と時間コストの削減、郵便料金の割引などにより、印刷会社のDMビジネスにも貢献できるシステムとして推奨している。

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タナックだけでなく他社メーカーの宛名印字機にも使用できる


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作業負荷と時間コストを大幅に改善

 「楽送」は、宛名データのテキストを落とし込めば、誰でも簡単に区分けできるシステムとして同社が3年前に開発したシステム。ウインドウズパソコンのデスクトップに宛名データのファイルをドロップするだけのため、わずか数分で区分け作業が完了する。「これまで1時間かかっていた区分けが5分でできるようになった」と同システムのユーザーは話す。

 同システムを開発した、サポート推進部の平沼宏一課長は「区分けのくくりは地域や郵便局によっても異なる場合があるとお聞きしている。2桁、3桁の郵便番号でも大丈夫な地域もあれば、7桁の区分けが必要な大都市部もある。『楽送』を使用すれば、チェックボックスにクリックするだけでどのような区分けにも対応できる」。同社では毎月郵便局のデータベースから郵便番号の最新版を落として自動アップデートしているため、市区町村名が変更になった場合なども心配ない。

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藤田部長(左)と平沼課長


​​​ 宛名データをドロップすると、区分けされた順にデータが並び変わって出てくるため、あとは印刷された順番どおりに結束するだけで区分けが完了する。郵便番号の区切りの最初/最後のデータに「マーキング」を印刷すれば、印刷後の区分け作業での間違いが防止できる。割符印刷、宛名レイアウトも作成できる。宛名プリンターはタナックのものでなくても可能なため、「区分けだけを『楽送』で行い、宛名の出力は自社の大型プリンターで行っている印刷会社もある」(平沼課長)とのことだ。

 同社営業部の藤田徹志部長は、「通常業務が終わってから夜遅くまで残業して区分けを行っているケースもあると聞く。『楽送』を活用し、その時間を別の業務に生かしていただき、生産を上げていただければ...」と提案している。

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マーキング(#000011の下部分)で区分け作業の間違いを防止できる
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郵便料金割引によりコスト削減にも貢献

 現在、2,000通以上の郵便物をバルク区分けすると郵便料金は3%の割引、カスタマバーコードを使用すると、さらにプラス3%が割引される。「楽送」はカスタマバーコードの生成も可能であるため、平沼課長は「楽送」により区分けを行い、少しでも郵便料金を削減することでも利益を出して欲しいと提案している。

「一般のDMは5,000通を超えるとさらに割引率が高くなるというメリットがあるので、印刷会社の方には郵便料金の割引制度を利用してビジネスに活用してもらいたい」(平沼課長)

 同社によると、単体で区分けを行えるシステムは市場になく、15万円の価格で区分けできる「楽送」は注目のシステムと言えそうだ。

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