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ニヨド印刷、環境配慮の原材料利用〜SDGsにつながる販促アイテム紹介

販促EXPO2021に出展

 「オリジナルの紙ものづくりに心をこめて」。印刷技術×ものづくりの力で豊かな社会の実現への貢献を目指すニヨド印刷(株)(高知県吾川郡いの町、御庄康隆社長)は、オリジナルノート、メモ、カレンダー、紙製の抗菌マスクケースと、様々な紙製品の販促アイテムを開発してきた。そんな同社が昨今、力を入れているのは「SDGs」につながる販促アイテムの提案だ。4月21日〜23日まで東京ビッグサイトで開催される「販促EXPO」では、環境に配慮した原材料を利用した販促アイテムのラインアップを中心に紹介する。

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販促EXPOに出品する新商品を前に御庄社長


ペーパーリングを使った提案が印刷業界内から好評

 「お客様のこんなノートが欲しい、をカタチにします」をコンセプトとするオリジナルノート専門サイト「まるまるノート」は4月、サイトデザインを全面リニューアルした。一新されたサイトデザインでとくに目を惹くのは「SDGsを支援する」ことを全面に出していることだ。

 サイト内には、「SDGs特集」のコンテンツを設けており、その中ではFSC森林認証紙を使用したノート、木のノート、和紙のノート、バンプーペーパー(竹紙)ノート、抗菌ノート、ペーパーリングノートが紹介されている。とくにペーパーリングは昨今、展示会などに出品すると一般企業もさることながら、意外にも印刷会社の注目を集めることが多いようだ。

 「脱プラスチックの流れを敏感に捉えた提案を顧客から求められている印刷会社の方から声を掛けられている」(御庄社長)

 同社はこれまで、販促EXPOの出展など、主に業界外にアピールする展示会に出展していたが、これらのニーズに対応するため、「今後は業界内に向けても自社商品をアピールしていきたい」(御庄社長)と、6月4日〜5日に福岡国際センターにおいて開催される「九州印刷情報産業展」にも初出展し、ペーパーリングノートをはじめとした新しい「まるまるノート」掲載のオリジナル紙製品ラインアップを紹介する。

 ペーパーリングノートは、その名の通り「紙のリング」を使用したノートのため、すべてがリサイクル可能。製本強度についてもまったく問題はない。御庄社長は「カレンダーなどで目にすることの多くなったペーパーリング製本は、エコ志向の製本技術として、環境への関心の高い様々な企業や団体に活用されることが多かったが、ここ数年でますますニーズが高まってきている」と話す。

 このため、クライアントからペーパーリングを求められても自社で対応できない印刷会社から頼られることが多くなっているようだ。

付箋、木のスタンド付きカレンダー、パズルなどの新製品を紹介

 「自社オリジナル製品だけでなく、他社からの借り物の商品も含めてでも、商品ラインアップの幅を広げていきたい」(御庄社長)

 同社は販促EXPOと九州印刷情報産業展において、オリジナルノートやメモ、カレンダーなど従来からのロングセラー商品に加えて、他社とも連携し、紙と木を組み合わせた木製スタンド付きの卓上カレンダー、木の台座付きふせんメモ、地元の土佐和紙でなく、愛媛県の伊予和紙を使用した和紙のノートなども紹介する。「高知のアイデンティティーも大切にしながらも、同じ四国内で協力した『Made in 四国』の商品として紹介したい」(御庄社長)

 このほか、オリジナルの付箋やパズル、紙製クリアファイルなども、これまでになかった商品として紹介する。

 「付箋はこれまで正直敬遠していたが、しばしば引き合いがあった。また、オリジナルパズルはハガキサイズからA3サイズまで、100部からの受注にも対応している」(御庄社長)

 また、「まるまるノート」のオリジナルノートの提案として、糸綴じクロス巻きの「クロス抜き」のノートを紹介する。カラーの糸綴じのため、見た目にもデザイン感があり、「これまでに有名クリエイターの展覧会や、世界約100ヵ国で活動している環境保全団体WWFのグッズにも採用されている」(御庄社長)。糸は2本糸になっているため、製本強度も問題ないようだ。

 さらに、昨今のコロナ禍に対応したノートとして、表紙だけでなく中面にも抗菌加工を施している「抗菌ノート」を提案している。御庄社長は「職場などで、複数人で使用するノートに最適なノート」と説明する。抗菌対応商品としてはこのほか、骨も紙も抗菌仕様の「抗菌うちわ」をこれからの季節商品としてアピールする。「昨年はコロナ禍でまったく売れなかったが、イベントも少しずつ開催されているので、今年は期待したい」(御庄社長)

 このほか、定番の「ハードカバー糸綴じノート」は、従来は500冊からの受注に対応していたが、100冊からの受注に対応が可能になった。

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全面リニューアルした「まるまるノート」


SDGsの動きを強めた経営を推進

 コロナ禍での経営について御庄社長は、まず「オンライン商談を活用した営業が上手になりたい」と話す。そのための取り組みの1つとして、このほど10分程度の自社工場の紹介動画を作成し、近くホームページで公開する。

 「設備やサービス、会社の雰囲気などを動画であらかじめ見ていただければ、オンラインによる商談に限らず、電話やメールでも話は進みやすくなるはず」(御庄社長)。そして、SDGsにつながる企画商品だけではなく、会社としてもSDGsの動きを強めていく方針だ。

 「社内に品質管理室を立ち上げた。これにより無駄や不良を出さない社内体制を構築していく。さらに、経営数字の見える化、共有化をすすめるため、守りのIT投資を検討している」(御庄社長)

 販促EXPOでの同社ブースでは、SDGsの取り組みを推進する企業にとって魅力的な数々の販促アイテムに出会うことができそうだ。

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