ウチダテクノ、設備連携で効率化提案〜柔軟な発想で作業環境を改善
(株)ウチダテクノ(本社/東京都中央区)は、「新しい捉え方を創造する」というコンセプトのもと、省力化提案を通じて、顧客に最適な作業環境を実現する多彩な製品を提供している。
自動化による生産性向上は、印刷業界にとって急務といえるが中小規模の印刷会社では、そのための設備投資や設置スペースの問題から容易く取り組めないのが実情だ。そこで同社は、完全自動化による効率化ではなく、「半自動化」によるオペレータの作業負荷低減と作業環境の改善を提案している。
今年3月から発売を開始する新製品群は、機械単体の機能性ではなく、既存設備と連携することで作業性を向上させることを目的に開発。同社では、これを「スモールパッケージ」として提案している。
「マルチジョガーMSJ-1」は、小サイズから長尺用紙まで幅広い作業に対応する紙揃機。近年、多くのデジタル印刷機が長尺印刷対応を図っている。しかし、長尺印刷物は、その形状から出力後の用紙の扱いが課題となっていた。マルチジョガーMSJ-1は、エアーと振動で紙揃えを行う紙揃機で、静電気除去装置を標準装備している。

仕事内容に応じて、515mm、730mm、1,200mmの3種のサイズの紙受テーブルを選択することができる。
用紙搬送補助にオプションのエアーユニット(スタッキングエアアシスト)を用意しており、長尺用紙の紙揃えも簡単に行える。デジタル印刷機の排紙部にニアライン設置できるほか、排紙方向は、右排紙、左排紙の両方向に対応しているので作業環境に応じた設置が可能。
「AeroCut nano+CS」は、新たにバーコードチェック機能を搭載した名刺カッター。市場で高い評価を得ているSRA3対応カッター「AeroCut nano+」に台紙の混入を防止するバーコード機能を搭載している。同機は、(株)エイシスのWeb名刺発注システムおよび自動組案ソフト、リコージャパン(株)のデジタル印刷機と連携した「名刺受発注オンデマンド制作システム」として、特例子会社向けのパッケージアイテムとして、すでに提供されている。同システムでは、名刺発注から組版までをWeb上で行え、制作担当者は、校了データを印刷・カットするだけで名刺が完成する。また、印刷時に個別の名刺データをバーコード化して印刷しているので、カット時に違う名刺台紙が混入した場合、「AeroCut nano+CS」が誤データを認識し、自動で機械が停止する。これにより複数人の名刺カットも安心して作業することができる。

また、同社では、ベルトコンベアーと帯掛け機「テーピット」を連動した作業環境の効率化も提案している。ベルトコンベアーは、流れ作業による生産性向上に必要な設備であるが、その一方で絶え間なくモノが運ばれてくることから、オペレータは休む暇もなく、作業を行わなくてはならない。この問題を解決するために同社では、ベルトコンベアーにセンサーを搭載したラインを提案している。

同ラインでは、センサーが搬送された物を感知してベルトコンベアーを停止する。これにより作業者は、帯掛け作業を自身のタイミングで安心して行うことができる。さらに同ラインは、作業環境に応じて、柔軟に構築することかできる。
また、QRコード対応の紙枚数計数機「カウントロンX」では、これまでの紙枚数検査機能に加え、生産管理情報なども確認できる機能の搭載も検討している。
