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渡辺通商、簡易操作の自動封緘機〜便箋巻機としても使用可能に

 渡辺通商(株)は、主にBC丁合機やカレンダー製本機を製造・販売するメーカーとして、ユーザーから高い評価と信頼を得ている。今回、後加工工程に貢献する機械として、封緘機CSM-320とカレンダー製本機Tanzac(タンザック)などについて紹介する。

封緘機CSM-320

 CSM-320は、あらかじめ糊付けされた剥離紙のついた封筒を対象とした封緘機。機械寸法は幅2,425×高さ1,030×奥行き900mmで、封緘したものを右方向へ排出するタイプと左方向へ排出するタイプがある。


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CSM-320

 運転搬送中に剥離紙をエアーで剥がし、そのままダストシュートに飛ばすため、廃棄の手間がかからない。操作部は、シンプルな操作スイッチとタッチパネルで構成されており、簡単に入力することができる。

 袋の種類や厚みなどでフラップ部が折れにくい製品もあるが、その場合は折ナイフを使いスジを入れ、折りやすくすることが可能。また、薄物の封入物の封緘時に袋の頭が膨れる場合、排出時プレスローラーを使うことで頭部の膨らみを低減できる。できあがった製品は取り出しやすいテーブルに排出される。

 封緘前寸法は最小110×178mm、最大320×430mmで、封緘後寸法は最小110×148mm、最大320×370mm。機械速度は最高2,200回/時。

 また、新たなオプション機能としてアタッチメントを交換することで封緘機から便箋巻機に切替えて使用することも可能になった。オプション機能を付けた場合、1台で封緘機と便箋巻機という異なる2つの機能を持つ仕様となり、用途の幅が広がる機械となる。


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便箋巻機構

カレンダー製本機Tanzac

 Tanzacは、紙製の短冊とホットメルトで綴じるカレンダー製本機。製本できる用紙寸法の違いによりTanzac520とTanzac620の2機種をラインアップ。単体で使用した場合、Tanzac520は、最小用紙寸法148×310mm、最大用紙寸法525×800mm、Tanzac620は、最小用紙寸法148×257mm、最大用紙寸法620×800mm。短冊折後の幅寸法は、どちらの機種も25〜40mmとなっている。


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Tanzac520

 機械最高速度は、Tanzac520の場合、2200回/時、Tanzac620の場合、2,000回/時と高速性を誇っている。

 設定入力を行うコントロールパネルはタッチパネルとなっており、見やすさや操作性に優れ、また、現在の運転状況も把握しやすい設計となっている。短冊の給紙部は、機械を停止させることなく追加補充が可能な追積フィーダ式を採用し、生産性に貢献する。

 カレンダーの厚みを計測する「厚さ検出装置」は、最初に記憶した厚さとその差を検知することで乱丁混入を防止。設定操作も簡単に行え、タッチパネルから基準登録キーを押して登録するのみ。必要な場合は、しきい値などの細かい設定も可能。オプションの検査装置としてはカメラ検査装置「CPI-020B」を用意。短冊、またはカレンダー本文に印刷してある絵柄や名入れ等を監視し、登録以外の印刷を検知した場合は、音と画面でエラーを知らせ、機械を停止する。これにより誤積などによる生産ロスを防ぐことができる。

 なお、現在、同社では、従来カレンダー製本機として活躍してきたTanzacについて、紙製短冊とホットメルトで綴じる機能やミシン目を入れられる機能を生かし、カレンダー製本以外の使用方法を視野に入れた新たな使い方についても検討している。

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