国府印刷社、「オリジナル封筒」「きらめき箔」「色こより綴じ」など革新的なアイデア商品が好評
(株)国府印刷社(本社/福井県越前市、有定耕平社長)は、2024年12月4日から6日まで東京ビッグサイトにおいて開催された「中小企業 新ものづくり・新サービス展」に出展し、多彩な独自サービスを披露した。同社ブースでは「オリジナル封筒」「きらめき箔」「色こより綴じ」「推し活グッズ」など、特異な商品群が印刷業界内外の来場者から関心を集め、持続可能なものづくりと革新的なアイデアの融合を印象付けていた。
サイズ、デザイン、紙質が自由、小ロットも可能な「オリジナル封筒」
今回の展示で最も注目を集めたのは、自由なサイズやデザインで小ロットから製作可能な「オリジナル封筒」である。100枚からの作成が可能で、L版写真が入る小封筒〜A5が入る大封筒まで幅広いサイズの作成が可能。糊付け部分以外はすべて印刷が可能なため、自由なデザインで作成することができ、さらに幅広い用紙に対応しているため、特別な封筒を作成できる。
また、単なる文具としてだけでなく、芳香剤やお茶などを封入するパッケージとしても活用できる点も特長である。有定社長は「企業やブランドのプロモーションに最適なツールとして提案している。特別な顧客向けのデザイン封筒は、企業のブランド価値向上に寄与する」と述べ、企業プロモーションにおける新たな可能性を示唆した。
さらに、同社の「きらめき箔」を施した封筒は視覚的なインパクトとプレミアム感を兼ね備えた製品であり、今回も多くの来場者の目を引いていた。これにより、企業が持つ商品やサービスの魅力をさらに効果的に伝えることが可能になる。
人と環境に優しい「色こより綴じ」が一般来場者の注目を集める
パンフレットやカタログ、DMなどページ数の少ない印刷物は、ほとんどが針金による中綴じで製本されている。針金は金属であることから、シュレッダーにかける際には取り外す必要があるため、作業時にけがをする恐れもある。その上、外した針金が不燃ごみになるため、新たなごみを生み出してしまう。
そんな問題を解決する新しい中綴じが、人と環境に優しい「色こより綴じ」である。留め具を外すことなくシュレッダーにかけることができ、金具によるけがの心配もなく、すべてを紙として古紙再生が可能。
国府印刷社では小ロット対応の機械を導入していたが、大ロット対応の機械をもの補助によって新たに取得した。小ロットは名刺〜A4まで、大ロットはA5〜A4のサイズまで製本が可能。色は7種類(白・赤・黄・黄緑・緑・紫・桃)と豊富で、可愛い冊子やおしゃれな冊子などの制作に推奨している。綴じ方も中綴じ、平綴じ、片綴じに対応。有定社長は「一般の企業の来場者はこのような綴じを見たことがないみたいで、とくに興味を持っていただくことができた」と話していた。
オタ活の現場に「プラスきらめき」で圧倒的存在感の商品製作が可能
デジタル箔による高品位メタリック表現を実現できる「きらめき箔」は同社が展開している高付加価値印刷の象徴的な技術である。特殊なホイルを用いてメタリックな輝きを持つ加工を施すことで、通常の印刷物に比べて圧倒的な存在感を生み出すことができる。この技術は、オリジナル封筒やその他の販促アイテムに採用されることで、来場者に「唯一無二」の価値を提供している。
特に高級感や特別感を求める場面での利用に適しており、例えばキャラクターのグッズや高級ブランドのパッケージなど、さまざまな用途に対応可能である点が魅力だ。最近では、同社が注力する「推し活グッズ」にも「きらめき箔」を組み合わせることを推奨している。有定社長は「箔の上から印刷もでき、フルカラー印刷をすることでカラー箔のような表現ができる『きらめき箔プレミアム』のサービスもある」とアピールした。
今回の展示会ではこのほか、おにぎり型やたいき焼き型などの変形メモ帳など、アイデア溢れる商品群も披露された。有定社長は、「このようなユニークなアイテムがビジネスチャンスを広げる鍵となる」と述べ、さらなる商品開発への意欲を見せた。さらに、地元の越前そば殻を使用したそばペーパー等の「エシカルペーパー」による製品群も紹介し、SDGsへの取り組みもアピールした。
同社の商品は、環境配慮、独自性、そして高付加価値という三位一体の戦略により、他社との差別化を図っており、実用性と持続可能性を兼ね備えている。「きらめき箔」や「色こより綴じ」のような技術は、他業界への応用可能性も高く、さらなる市場拡大が期待されそうだ。